大日本印刷、日本ユニシスグループ クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に対応した、高セキュリティーなIoT環境を実現する認証システムを共同開発

  • ニュースリリース

2016年06月02日

商品・サービス

 大日本印刷株式会社(以下: DNP)と、日本ユニシス株式会社とユニアデックス株式会社の日本ユニシスグループは、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上で、多数のIoT(Internet of Things:モノのインターネット)デバイスと通信し管理・制御を行う「Azure IoT Hub」のセキュリティーをさらに向上させる認証システムを共同で開発します。

 具体的には、「Azure IoT Hub」にアクセスするための認証機能を搭載したIoTデバイス向けのSAM (Secure Application Module)(注1)およびIoT用ゲートウエーなどの周辺システムを開発します。

  • 注1) SAM:セキュアICチップ上に、データ暗号化、認証、機密情報保護等のセキュリティー機能を持つアプリケーションを搭載したモジュール。

【開発の背景】

 IoTは、2020年には対応デバイスが500億台の規模になると予測されており(注2)、多数のデバイスが広く設置・利用されることが予想されます。一方、管理が行き届かず最新のセキュリティー状態に保たれていないデバイスが、悪意のある第三者からの直接攻撃による侵入や情報の盗難、データの改ざんなどの被害を受ける恐れがあります。IoTの普及において、これらを防ぐためのセキュリティー対策のさらなる強化が求められています。

 「 Azure IoT Hub」では、センサーなどの情報を送信する際、デバイスごとのセキュリティー資格情報とアクセス制御を使用して、セキュリティーで保護された通信を可能にしています。このセキュリティー資格情報は、IoTデバイス本体のメモリに格納されていますが、IoTデバイスへの直接攻撃から守るために、より安全な場所にセキュリティー資格情報を保管する必要があります。

 これらの課題に対し、DNPと日本ユニシスグループは、製造業や社会インフラ、金融機関などの高いセキュリティーが必要な環境においても「Azure IoT Hub」の利用を可能にするため、認証システムの開発を開始します。

  • 注2)Cisco IBSG(Internet Business Solutions Group)の調査2011年

【本製品の特徴】

 DNPは、ICカード事業で培ったデジタルセキュリティー技術を応用して「Azure IoT Hub」に対応したSAMの開発をします。日本ユニシスグループは、IoTデバイスの情報を「Azure IoT Hub」に送信するためのIoT汎用デバイス基盤やゲートウエーなど周辺システムの開発を行います。

  • 高いセキュリティーを確保しながら「Microsoft Azure」が利用できます。
  • 認証に必要な情報をSAM内に安全に格納することで、機器、ソフトウエア、データの改ざんやなりすましを防止し、高い情報セキュリティーを実現します。

 また、これらの周辺システムは、マイクロソフトが提供する「Azure IoT Hub」向けの認定プログラム「Microsoft Azure Certified for IoT プログラム」の認定を取得する予定です。

【本製品を使用した高セキュアプラットフォームの概念図】

【今後の取り組み】

 DNPと日本ユニシスグループは、今後マーケティング活動を通じて機能面などを精査し、2017年春の商品化および、2018年までに約10億円の売上げを目指します。なお、2016年6月2日(木)、 3日(金)にANAインターコンチネンタルホテル東京で開催される、日本ユニシスグループ総合イベント「BITS® 2016」に参考出展します。また、本製品を活用し、日本ユニシスグループが開発を進める「IoTビジネスプラットフォーム」のセキュリティー強化を推進していきます。

今回の発表に当たり、以下のコメントをいただいています。

日本マイクロソフト株式会社クラウド & エンタープライズビジネス本部

業務執行役員 本部長 佐藤 久 様

 このたびの大日本印刷、日本ユニシスグループによる「Azure IoT Hub」のセキュリティー性をさらに向上させる認証システムの共同開発を心より歓迎いたします。Microsoft Azureの高度なセキュリティーのクラウドプラットフォームと、各IoTデバイスをつなぐ両社の認証システムが、より多くのお客様へ安心で安全なIoT環境を提供し、お客様のビジネスの変革に貢献することを期待しています。

  • 大日本印刷株式会社 本社:東京  社長:北島義俊  資本金:1,144億円
  • 日本ユニシス株式会社 本社:東京  社長:平岡昭良  資本金:54億円
  • ユニアデックス株式会社 本社:東京  社長:東常夫 資本金:7億円

  • DNPはいま、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」を成長領域と位置づけ、新しい価値の創出に取り組んでいます。そのなかで、社会的なニーズが高まっている情報セキュリティーへの対応を強化して、コンサルティングやマーケティングなどを含めた各種情報セキュリティーソリューションを提供しています。
  • BITSは、日本ユニシス株式会社の登録商標です。
  • Microsoft、Azureは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。