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Case Study

ライフサイクルマネジメント(クライアントPC)

2009年9月3日号
統制強化の観点から 全社13,000台のPC見直しと
管理運営コスト低減を目指す
本社をはじめ支社店/一部子会社のパソコン13,000台を更改。段階的なPC入替作業から、障害受付/代替機手配/資産管理など運用管理業務をすべて代行するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを採用。基幹業務端末としてのクライアント要件から、OSはWindows XPに統一。これら管理保守のアウトソーシングにあたっては、独自・固有のサービスよりも標準的サービスを求め、全体的なコストの2割低減を図る。
各部門が使用しているパソコンのソフトウエア構成の差異、バージョンアップ負荷軽減などを念頭にICT統制強化の観点で見直し、情報システム部門のIT推進部を中心に社内標準パソコンの更改を検討。また運用管理コストの削減と標準的なサービス提供を目指し、アウトソーシング方式を採用。外部ノウハウを導入してエンドユーザー利便性の確保を念頭にしている。

三井物産株式会社様
システムと特徴
 
1995年に始まったMISAプロジェクトから情報システムへの考え方にも変化が出てきて、権限や経費のダウンサイジング、各部門でやるべきことが明確にされた。さらに各営業部門を中心に経済効果の追求、個別最適化を目指す業務の見直しが進められた。その後情報システムの大幅な更改プロジェクトが動き出したが、この時点では一定の技術的基準の提示はあったもののパソコン導入に関しては各部門ごとの判断で急速に進んだ。2003年頃には、その設置台数も1万台規模にもなり、社内での設置作業や保守の集中化が必要となり、併せてより標準化された基準が必要となった。しかし当時はLCMのようなものはなく、効率の良い管理運営を試行錯誤する時代であった
  • 導入機種の増加とともに、エンドユーザーの質問や修理依頼などが増加・煩雑化し、ヘルプ デスクでの対応も複雑化の一途を辿った。
  • 情報システム部門では、エンドユーザーのわがままをすべて聞くといった過度なサービスを抑 えながらも利便性確保を念頭に、体制の見直しを始めた。
  • 当然クライアントパソコンの標準化も考えにのぼり、メーカーや機種の統一やメンテナンス 体制つくりなども考慮においた。
システム構成図

資産管理ASPサービスによるクライアントPC資産管理業務




導入前の課題

質は高く、コストは低く
LCMサービスの導入では、三井物産としては自社の特注サービスという内容のものは避け、できるだけ世の中の標準的なサービスを採用し集中効果およびコストパフォーマンスを追求したいという、基本的な意向があった。当初の要求仕様では、基幹業務クライアントとしてPCのスペックを満たすことを第一とした。また自前で行うサービスをやめ「過剰サービスではなく、しかし質は高く、コストの低い」サービスを外部に求めた。


当時の環境では実現が困難
しかも世の中のレベルより高いものを求めただけでなく、エンドユーザーの利便性を十分考慮しつつ、トータル的なコストを下げることが目的だった。当時試算では、ヘルプデスク関連業務や、通信回線費などのPCの利用に関する総費用を含めて計算するとPC1台あたりの月額費用は、数万円という値が出た。企業で使用する上では一定以上のセキュリティーレベルは必要であるが、余りにも掛かりすぎであった。他社の例も調査してみたが、これほど高いところはなかったし、三井物産固有の条件を加味しても一般的に説明がつかないものだったため、見直しが急務であった。


固有の問題、OSの選択を熟慮
要求仕様は、国産系、外資系PCベンダーにハードウエアの購入とLCMサービスで提示。メーカーの場合は、PCのみの提案でも可とした。過去のWindows XPのSP1からSP2へのレベルアップをエンドユーザーに託した際の混乱などを避けるため、OSの選択では熟考を迫られた。さらに基幹システムの一部がVistaで使えない点から2つのOSを動かすことも考えたが、コスト的にもユーザー負担も大きいことから、最終結論としてはXPで統一することとなった。一方メンテナンスの観点からスペックは揃えたいため、最終的に3メーカー、ノート2機種、デスクトップ1機種に限定した。



導入後の効果

商社の特性も考慮し社内コールセンターを設置
2008年7月には、内々に依頼先を決定した。決め手は「現実性」を考慮し、商社の特性を生かし個別のニーズも生かす構成が取れること。関連会社を含め最終的に13,000台になるPCのトラブル時窓口として社内コールセンターの設置を行うことにした。


全社部門からなる委員会組織で透明性のある選定
最終選定に当たっては、企業の透明性の観点からも、部門のマネジメントクラスによるコミッティを設置し、20数項目の評価表での評価を行った。その結果、現場で必要なフレキシビリティーのある提案があったこと、サービス内容と料金がリーズナブルであったことからユニアデックスのサービスを決定したもの。


コストと質の両面でメリットが出る
2008年11月から導入が開始されているが「コスト削減については目標を達成できそうである。また統合化をして世の中のサービスを利用するという点でもコストと質のバランスの面でメリットが出ている。今後は海外法人を含むグループ企業向けITインフラ全体の標準化計画(プリンターなどオフィス周辺機器を含めた)に対応し、LCMサービスによる効率化の提案を継続していく」とIT推進部情報通信基盤室長 清水隆太郎氏は語る。



お客様の評価

順調な更改作業

2008年11月から本社各部門でのPCの入替を開始し、2009年3月でほぼ終了した。一方新年度当初月は混乱を避けて導入を一時的に停止させたが、また5月から国内支社/支店や関連会社への導入を開始し、6月中には今回対象の13,000台あまりを更改し、全社的にLCMサービスが適用する計画。

グリーンIT対応も視野に、地球環境への責任と貢献にも配慮

さらに、設備設計/施工に関するノウハウを利用しながら環境保護を意識した電源コントロールやオフィス設計なども考慮していきたい。これにより、三井物産が掲げる「地球環境への責任と貢献」の方針に則り全社で推進している「グリーンIT」化に対しても寄与できるとしている。

※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。


IT推進部 情報通信基盤室長
清水 隆太郎 氏



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