Top Leading Talk Feature Story Case Study Inside UNIADEX Learning Back Number
NexTalk image メールマガジン購読のお申込み
Case Study

医療情報ネットワーク構築

2010年7月15日号
電子カルテ時代、特殊な医療環境でも
安定した有線・無線LAN環境を構築。
| システムと特徴 | 導入前の課題 | 導入後の効果 | お客様の評価 |
現場でのタイムリーな医療情報の利用で、24時間365日の医療対応力をUP。
徹底した事前調査。不具合の原因を開示する姿勢への信頼感で短期間構築。

大分大学医学部附属病院では、電子カルテシステムの全面導入を機に病院LANの再構築を実施した。電子カルテ情報は24時間365日滞りなく提供されなくてはならない。そのための信頼性確保はもちろん、動画などの大規模なデータ流通にも耐えうる高レスポンスも必要だ。さらには、学生や教官が利用する学内LANとの安全な分離を実現しつつ、無線LANの仕組みを最大限に活用したい。これらさまざまな要件を満たす高性能なネットワークの構築を、ユニアデックスはアラクサラネットワークス、アルバネットワークスの製品を活用し、短期間での構築に成功した。

大分大学医学部附属病院

システムと特徴
 
大分大学医学部附属病院は、早期から電子カルテシステムを導入するなど、医療へのICT活用に積極的に取り組んでいる。同病院のベッド数は600床を超え、当然ながら提供する医療サービスは24時間365日止まることはない。そのため、病院で活用される情報基盤についても、24時間365日にわたり安定した稼働が要求されていた。
2005年に導入された電子カルテシステムや、その他の医療情報機器を最大限に活用するために、同病院では無線LAN、有線LANの両方式を採用しており、適材適所でPC端末、PDAなどを接続し、タイムリーな医療情報の参照が行える環境となっていた。
電子カルテシステムを導入したとはいえ紙カルテと電子カルテを併用しており、当初は利用される端末数は約800台であり、システムレスポンスも良好だった。ところが年を経るにつれデータ量も増え、5年ほど稼働してくると、システムレスポンスは低下した。また、とくに無線LANは病院独特の強固な構造上接続できない箇所もあり、十分なレスポンスが得られない状況も出てきた。今回の更新にあたり、端末の増加(PC1000台、PDA260台)、画像を含むデータ量の増加を前提としたとき、これらの問題を解消し、安定した病院LANを実現するために、同病院ではネットワークの再構築に取り組んだのだ。
  • 電子カルテシステムへの全面移行を行い、その情報を安定して提供できるネットワークの信頼性を確保する。
  • 従来の画像に加え、動画などの大容量データの流通にも耐えうる高いネットワーク性能を提供する。
  • 医療という機密性の高い情報が流通するので、さらに高度なセキュリティー性を確保する。

 




導入前の課題

24時間365日絶対止めてはいけない
大勢の入院患者を抱え、救急患者も受け入れる大分大学医学部附属病院では、24時間365日、必要なカルテ情報に素早く確実にアクセスできなければならない。これまでは、紙カルテを併用する運用体制をとってきたので、万一電子カルテシステムやネットワークにトラブルが発生した場合にも対応することができた。しかし、電子カルテへの全面移行が決定されてからは、紙には頼れない。


24時間365日、格段に安定したシステムとネットワークが求めら
れることとなったのだ。「電子カルテシステムが稼働しているのに、ネットワークのトラブルでカルテ情報にアクセスできないような状況は、絶対に避けなければなりませんでした」と、医療情報部 部長の三宅秀敏氏は説明する。


病院内に無線LAN接続ができない場所があった
現場の医師や病院スタッフがノートPCやPDAなどで電子カルテにアクセスし作業の効率化を図っていた。しかし病院には様々な特殊機器が設置され、一般建築物よりはるかに厚い壁の存在などもあり、無線LAN電波が十分に届かない場所もあった。そのため、一部の場所ではネットワーク接続が不安定となり、つながっても十分な性能が出ないか、そもそも無線LANにつながらない状況も発生していた。


機密性の高い情報流通に対するセキュリティー確保
病院LANには、機密性の極めて高い医療情報が流通しており、当然高度なセキュリティーの確保が求められる。一方、大分大学医学部附属病院の敷地内には、教育機関である医学部の施設も併設されており、学生や教官が教育・研究に利用する学内LANも用意されている。ここでは一部許可されていないアクセスポイントの無断設置も問題視されていた。無線LANについては、こうした近接する学内LANとの完全分離で、許可されないアクセスが病院LANになされないよう厳密な制御も必要だった。



導入後の効果

短期間で信頼性の高いネットワークを構築
今回の病院LAN再構築プロジェクトは、2009年8月からスタートし、調査・設計に2カ月ほどの時間をかけた。実際の病院建物の状況を確実に反映するために施設内での実機による妥協のない調査を行い、12月末までに施工・詳細テストに至るまでの作業を終了、2010年1月から稼働した。適切なアクセスポイントの配置により、無線LANに接続できない場所をなくした。実際の工事では、病院という特殊な環境下で、患者や医療行為、既存ネットワーク等に影響を与えないよう細心の注意が払われ、その上で最短作業が行われた。


病院LANと学内LANを安全に分離
漏れのないアクセス実現のために、290台の無線LANアクセスポイントが設置された。これらの設定はAruba 6000Multi-serviceControllerで集中管理され管理負荷の軽減が図られている。さらに、アクセス制御ではノートPC、PDAやデジタルカメラ等、ネットワークの技術仕様が異なる端末種別毎に最適な暗号化方式・認証方式・アクセス制御を選定し院内ネットワークへの不正アクセスを防止するとともにネットワークの利便性とセキュリティーの両立を図った。


現場に頼らないネットワーク監視体制の確立
新たな病院LANでは、ネットワーク装置の冗長化により、何らかのハードウエア障害が発生しても、短時間でバックアップ装置に切り替わり、サービス継続できるようになっている。また、かつてはネットワークに何らかのトラブルが発生すると、現場の医師やスタッフから医療情報部に連絡があり、そこでトラブルの発生を知り対処する状態だった。医療情報部の園田浩富氏は「今回の仕組みでは、常にネットワークの状況をリアルタイムにモニター監視できるようになり、これによりトラブルの発生を医療情報部がいち早く把握でき、迅速な対策が可能となった」と語る。



お客様の評価

高度なセキュリティーの確保で安心のネットワークを実現

Aruba 6000の機能により、Aruba管理外の不正無線LANアクセスポイントがどこにあるかも一目瞭然に把握できるようになった。「柔軟なアクセス制御の実現で、厳密なルールのもとに病院LANと学内LANを安全に完全分離することができました」と三宅氏。また、本番稼働後ネットワークの運用は安定しており、大規模なトラブルは一切発生していないとのこと。さらに、ユニアデックスの保守体制により、毎朝厳しくネットワーク機器のチェックが行われており、何らかの機器障害が発生しても1時間以内に駆けつける運用体制が確立している。


医学部附属病院 医療情報部 部長
三宅 秀敏 氏

“予防保守”につながるようなさまざまな情報提供に期待

今回、電子カルテシステム自体はユニアデックスとは別のベンダーが構築している。2つのベンダーが関わるため「当初は不安もありました」と医療情報部の竹内三太郎氏は振り返る。
1社に任せればベンダーコントロールの面では楽をできるが、逆に状況が見えにくくなることも出てくる。「2社体制となりシステムとネットワークのインターフェースを明確化する必要があり苦労もありましたが、手順や中身がはっきりして全体理解もしやすくなる。結果的には良い協力体制が構築できました」と竹内氏は指摘する。


医学部附属病院 医療情報部
竹内 三太郎 氏


医学部附属病院 医療情報部
園田 浩富 氏
  また、ユニアデックスには、さらなる情報提供も期待しているとのこと。予防医療という言葉があるようにICTでもリスクを事前に回避する“予防保守”を実現したい。そのためにも、他施設でのトラブルも含めたさまざまな情報提供を続けて欲しいとのことだ。

※記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。 
※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。



▲ページTOPへ

メールマガジン購読のお申込み 〜真価を起動する〜 UNIADEX - Nextalk