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Feature Story
2008年4月28日号

【特別座談会】 ITが地球環境にできること
- サン・マイクロシステムズの挑戦 -

今、ITの世界にも“エコ”の波が押し寄せています。地球温暖化が懸念される現在、ITデバイスが消費する電力量の問題や、CO2削減など、地球環境保護の観点からITを見直しそうという動きが出てきているのです。その名は「グリーン IT」。言葉としては2006年頃から、アメリカで使われていましたが、日本ではまだ始まったばかり。みんなの意識の中に少しずつ、その大切さが芽生えはじめて来ている、まさに「旬でHOTな」テーマなのです。

しかしながら、やらなければならならない大切なことだということはわかっていても、いざとなるとどこから手をつけて行けばいいか、わからないのが環境問題です。それほどテーマは多岐にわたるのですが、「地球を守るために、ITができることは何か?」「そもそもグリーンITとは何なのか?」という基本的なことから、解き明かして行きたいと思います。

今回はちょっと趣向を変えて、座談会形式でお届けします。ゲストにお迎えしたのは、ハードウエアベンダーの中でも、いち早くグリーンITに取り組んでいる、ユニアデックスの古くからのビジネスパートナー、サン・マイクロシステムズ マーケティング統括本部 プロダクト・ストラテジック・マーケティング本部の的場謙一郎氏。ホスト役を務めますのは、ユニアデックス 商品戦略部 マーケティング室プラットフォーム戦略グループの松隈基至(まつぐま もとゆき)です。

まだ動き出したばかりのグリーンITではありますが、今後ますます重要視されることはまず間違いなし。お二人のお話の中には、大切なキーワードがたくさん出てきます。ITはどこを目指すのか? これからのIT像とは何か? この時期にきちんと向かい合っておくことは、地球のためにも、そしてITを使っていく私たちにとっても、大切なことなのだと思います。

それでは、参りましょう!



■そもそも「グリーンIT」って何?
- 的場 -
「「グリーンIT」は解釈の仕方でとても広い意味を持っているのですが、2つの側面から考えていけると思うんです。ひとつは電気代の削減。コスト削減という観点ですね。そしてもうひとつは、温暖化ガスの放出量を抑えて、地球温暖化に歯止めをかけるためにはどうするか、ということです」


電気代の削減ですか。なんだか想像以上に身近なところから出発したので、ちょっと安心しました。

- 的場 -
「今でも「電気はこまめに消しましょう」とか「使わない機械の電源は落としましょう」ということは、各企業でもすでにやっていると思いますが、今回テーマにしているグリーンITは、まずはサーバーが消費する電力や、放出する熱量をどうするか?というところから始まっているんです」


餅は餅屋というか、サーバーを作っているメーカーさんが、地球に優しいサーバーとはどういうものかを考えていく…。これって当たり前のことかも知れませんが、プロ集団が本気になって取り組んでいくのが、一番手っ取り早いし、一番確実な方法ですよね。

- 的場 -
「たとえば、サーバーが消費する電力量を比べてみるとよくわかるんですが、1999年と2007年では、同じタイプのサーバーの電力消費量は4倍以上になっているんです」



出展:ITpro Special
4倍? そんなに電気を食うようになってしまったのですか?! これには正直驚きました。1999年当初、サン・マイクロシステムズさんの「Sun Netra t1」という1Uサーバー1台が消費する電力量は、約100W(ワット)。ところが2007年現在、同じ大きさ、同じスペースの1Uサーバーを比べてみると、電力消費量は約400W以上になっているそうです。それだけCPUが高速になっているし、CPUをデュアルで動かせるようになるなど、性能は飛躍的にアップ。さらにネットワークの使用状況も変わり、サーバーの負荷がどんどん大きくなってきているのはわかりますが…。しかし、4倍とは。このような現状をふまえると、ますます「省エネルギー」「温暖化ガスの削減」に力を入れていく必要があることが、リアルに伝わってきますね。


"さらに驚くことに、こんなにも性能が良くなっているにもかかわらず、ハードウェア自体の価格は想像以上に低価格化していました。

- 的場 -
「1999年は、たしかサーバー1台100万円ほどでしたが、2007年の1Uサーバーは20〜30万円程度。サーバーそのもののコストよりも、電気代の方がかかるようになってしまっているんです」
いつの間にか、そんな時代になってしまっているんですね…。

■注目が集まるデータセンターの存在
各企業が持つサーバーについてももちろんグリーンIT化を進めていくことは大切ですが、今、温暖化ガス排出の削減の対象となっているのが、“データセンター”です。ここ最近、業務の効率化の観点からも、災害対策を含む事業継続の視点からも、サーバーやストレージなどのIT資産の管理をデータセンターにアウトソースする企業がどんどん増えています。データセンターの需要はますます大きくなる中、そのあり方が問われるようになってきているのです。

- 的場 -
「ネットバブルの時代に作られたデータセンターは、すでにもう、電力供給も冷却も追いつかない状態になっています。箱だけはあるけれど、動かすためのパワーが足りないという状態ですね」


- 松隈 -
「サーバー自体が以前よりも熱を出すようになってしまっているわけですから、今度はそれを冷やさなければなりません。冷やすためには内部の冷却装置はもちろん、部屋全体も冷やさないとならない。空調の電気代もすごくかかるんですよね」


- 松隈 -
「さらに、最近のサーバーは特にブレードサーバーのように集積度が高くなっていますから、以前に比べると、単位面積あたりにものすごい数のCPUが動いていることになります。その熱を冷やすために空調装置を増強し、さらにその空調装置を動かすための電源装置も増強し…と、スパイラル的に電力量がアップしていっているのが、今の現状なんです」


なるほど…。すべては「電気で動いている」というわけですね。これじゃ電気代がどんどん跳ね上がるのも当然です。まさに見事な「電気代かかるぞスパイラル」ができあがってしまっているんですね。

- 的場 -
「冷却の仕方にしても、ただ冷やせば良いわけではなく、均等に冷やしていくことが必要になります。会社でも良くありますよね。「ここは暑い」けど「ここは寒すぎる」というようなことが。データセンター内でそういった不均衡があったのでは、効率のいい冷却ができているとは言えません」


- 松隈 -
「最近はIT資産の管理をデータセンターへアウトソースする企業もどんどん増えていますから、スペースの問題にしろ、パワー不足の問題にしろ、データセンターが抱える問題は、かなり深刻になってきています」


- 的場 -
「そうですよね。もっと言うと、このまま今の勢いでサーバー等がどんどん増えていくと、2025年には国内のIT関連機器の電力消費量が2400億kwhになる、なんていう記事も出ていますから…」


- 松隈 -
「ものすごい増加率ですよね。ちなみに、確か2005年の東京電力の電力供給量は、3000億kwhくらいだったんじゃないかな(正確には2890億kwh)。2025年にはIT関連機器だけで現在の電力供給量のすべてを使うぐらいの勢いなんですね。」


ホントですよ! ビックリしますよ! なんなんですか、その増え方は?!

- 的場 -
「そういう背景を考えていくと、ますますグリーンITの必要性というのがクリアに見えてくると思うんです。データセンターが抱える問題に対して、真剣に取り組む時期に来ているんじゃないでしょうか」


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