2008年5月19日号
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技が光る、能力を競い合う「技能五輪」を影で支援
「技能五輪」というものを皆さんはご存じですか?名前の通り「技」と「能力」を競い合う大会なのですが、対象となるのは22歳以下の若者たち。今すでに活躍している人たちではなく、“次世代の”「ものづくりニッポン」を支える将来有望な若者が全国から集まり、それぞれの分野で腕を競い合うという、とても有意義な大会なのです。
その分野は多岐に渡り、機械組み立てや旋盤、左官、造園、家具作り、洋裁、和裁、レストランサービスに至るまで、実に幅広いジャンルが設けられています。
その中に「ITPCネットワークサポート」という新しい部門が、2004年の第42回技能五輪全国大会から誕生しました。インターネットの普及をはじめ、ネットワーク需要が増えている今、サーバーの構築やネッワークの運用管理など、高い技術と能力が真剣に求められる世の中になっています。これからの日本には欠かせない技術者を育成するためにも必要な部門として、まさに時代を反映してスタートしたのです。
初回は参加者5名とこぢんまりとしたスタートとなりましたが、回を重ねるごとに参加者も増え、 今年の3月に行われた第45回大会では30名が参加。高いレベルでの技能の競い合いとなりました。
この「ITPCネットワークサポート」部門に、企業で唯一「競技委員」として参加、協賛しているのがユニアデックスです。課題の作成から、機材の調達、さらには現場の監督や競技結果の採点、審査に至るまで、幅広くサポートしています。
今回は、第45回大会の競技委員主査を勤められた職業能力開発総合大学校の大野成義准教授と、「ITPCネットワークサポート」部門スタートから競技委員として技能五輪に参加してきたユニアデックスのニューサービスビジネス統括部の齋藤寛さんに、技能五輪のもつ意義、これからの可能性などについて話を伺いました。
■競技としての「ITPCネットワークサポート」
まずは「どんな競技内容なのか?」は大いに興味のあるところだと思いますが、具体的にはOS(Linux)のインストールからはじまるサーバー構築、各種ネットワーク機器設定、セキュリティー設定などが、いくつかの「課題」として競技者に配られます。ネットワークの仕様や構成は細かく指示されており、競技者はその仕様に基づき、ネットワークを構築していくわけですが、“時間内にどうカタチにしていくかが”審査のポイントとなります。
課題の中にはネットワークケーブルの作成なども含まれますが、ほとんどが設定作業。パソコンと向かい合って、カタカタとキーボードを打ち続けるというスタイルなので、齋藤氏曰く「もしかしたら、日本一、いえ、世界一動作の少ない競技なのかもしれません(笑)」というほど、技能五輪の中でもちょっと変わった競技でもあるようです。
- 大野 -
「今までまさに手探りの状態でやってきましたが、過去5回やってきて、ようやく確かな手応えを感じています。ITPCネットワークサポート部門が世界大会でデビューしたのは6年前の韓国大会からですが、日本はそれに2年遅れてのスタートでした。昨年は日本で世界大会(※1)も開催しましたし、ここにきてようやく、世界のレベルに肩を並べたかなと、実感しています」
※1 世界大会
技能五輪国際大会のこと。国内で行われる技能五輪大会は、この世界大会の予選も兼ねている。
2007年11月、静岡県沼津市で「第39回技能五輪国際大会」が開催され、48ヶ国・地域、812人が47職種で熱戦を繰り広げた。ITPCネットワークサポート職種で出場した中山隆生選手が銀メダルを獲得するなど、日本勢はみな大健闘。金メダル獲得数は16個で、2005年の第38回大会に続き世界第1位となりました 。
(
http://www.javada.or.jp/jigyou/gino/kokusai/39kokusai.html
より抜粋)
「伝統の技」とは対極にあるかのようなIT技術。確かに「ワザ」は必要になりますが、師匠の後ろ姿を見、カラダで覚えていく職人技とは違い、まずは学問的な知識が必要となります。その上にさらに職人としての経験値も問われるという、高度なものを要求されるジャンルなだけに、課題の設定も審査も難しいと言います。
- 齋藤 -
「競技とはいえ、まったくの机上の空論では、実際に役に立ちませんし、やりがいもないでしょう。かといって、リアルすぎても若者にはハードルが高すぎる…。しかし、あくまでも競技なので、時間内に仕上げられる内容でなければ、審査のしようもない…、ということで、どういう課題を出すかは、毎年毎年、大いに頭を悩ませています」
課題そのものは、その年の競技委員全員で作成してもちより、議論を重ねながら仕上げていきます。場合によっては同じ人が連続でチャレンジすることも可能性としてはあるので(年齢制限があるので実際問題としては難しいようですが、)設問はもちろん、毎回使用するハードウエアのメーカー、構成等も変えているそうです。
- 大野 -
「毎年、齋藤さんには問題作りからお世話になっていますが、今年はさら心強い方が参加してくださったので、本当に助かりました」
今までは競技委員は齋藤さんおひとりでしたが、今年はユニアデックスからもうひとり、 システムサービス統括部の三島匡史(みしまただし)さんが、競技委員として参加しました。彼はSEとして、実際にお客様のシステムを設計・構築しているプロ中のプロ。そんなプロの目と経験を元に、今回の課題は作られたのです。
- 大野 -
「おかげでとても質の良い、高度な課題が提供できたと思っています。参加者たちにとっても、良い自信と経験になったのではないでしょうか」
教育者と企業人プロのコラボレーション。それぞれの視点から作られた課題は、さぞかしチャレンジ精神をワクワクさせたことでしょう。そして、見事やり遂げた暁には、参加者全員「やったぜ!」という達成感を味わったはず。若き日のこのような成功体験は、なにものにも変えられない大切なものになるはずです。
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