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2012年06月12日号

利用者視点でのICT活用で医療と介護の融合を目指す

システムと特徴導入前の課題導入後の効果お客様の評価

函館市内でもとりわけ高齢化が進む西部地区にある高橋病院は、地域リハビリテーション病院として、医療だけではなく介護を含め患者の生活全般を支える取り組みを実践している。
ICTを積極的に活用してきている同病院は昨年「地域見守りサービス事業」を開始。医療と介護の融合、そしてその先に見据える「生涯カルテ」の実現に向け新たな一歩を踏み出した。



■システム概要

高橋病院では、2003年に医療保険と介護保険の双方をサポートするものとしては全国で初となる電子カルテシステムを導入。2006年には入院患者への情報提供などを行うベッドサイドシステムを、2007年には地域医療連携システム「ID-Link」を先導的に構築・導入した。
「地域見守りサービス」はこれらのシステムと連携して自宅や介護施設、病院など利用者の居場所から入力された日常生活動作(ADL)評価情報を、インターネットを介して院内に設置された「見守りセンター」に集約する。
この情報はアセスメントツールに基づきモニタリングやデータ解析が行われ、利用者の状態に異変が見られた場合には、主治医や看護師、ケアマネージャーなど関係職種に連絡されるようになっている。

■システムの特徴

 ●医療と介護の連携をこれまでにない高いレベルで実現
 ●スマートフォンやデジタルペンの利用によって簡単で素早いADL情報の入力が可能
 ●全国展開を見据えたデータセンターと運用サービスのアウトソーシング

■導入前の課題

医療と介護の連携を図りたい
国を筆頭として医療と介護の連携が叫ばれているものの、現状では両者間の情報共有はうまくいっているとは言いがたい。その理由の一つとして、医療従事者と介護従事者の視点の相違が挙げられる。医療側の中心となっている医師や看護師は、内蔵=内側からの視点で患者を見る傾向があるのに対して、介護側のケアマネージャーやPT(理学療法士)、OT(作業療法士)などは患者の身体の動きといった外側の視点で患者と接することが一般的である。そのため、両者がうまく情報共有を行うためには、医療情報と介護情報(生活支援情報)を“翻訳”する仕組みが求められていた。

ICTに不慣れな在宅高齢者のADL情報を把握したい
超高齢社会の進展により、長期にわたって在宅医療と介護を必要とする高齢者が増加している。とりわけ独居高齢者世帯や高齢者世帯では、自宅に閉じこもりがちとなることによる生活機能の低下、さらには要介護状態へと進行することが心配される。生活機能の低下に伴う生活不活発病を予防するとともに要介護状態の悪化を防ぐためには、生活機能が低下した状態をいち早く察知して適切なケアやリハビリテーションを実施していくことが求められる。そのためには、前述の医療と介護の連携とともに高齢者の自宅からでもADL情報を入力・送信する機能が必要となっていた。

保守やメンテナンスに伴う人的負担を軽減したい
高橋病院では、情報システム部門に相当する部署として法人情報システム室を設置しており、7人の専任スタッフが配属されている。外部スタッフを含めると10人にも及ぶ陣容を誇る充実した病院内ICT專門組織の存在は、全国の病院を見渡してみてもあまり例がない。しかし、高橋病院では今後地域見守りサービスを全国展開していくことを見込んでおり、そのためにはインフラ環境の提供やシステムの運用・メンテナンスをはじめ、同システムを導入する医療機関や介護施設の負担を軽減するためのヘルプデスクなどを信頼できる外部の機関に委託することが求められていた。

■導入後の効果

既存の地域連携ネットワークシステムと地域見守りサービスを連携
高橋病院が同じ市内にある函館病院とともに2007年に構築した地域ネットワークシステム「ID-Link」は、その後全国へと普及し21都道府県1104施設(2012年4月現在)で利用されている。電子カルテシステムと連携して医療機関を越えて患者のさまざまな情報を共有できるこのID-Linkと、ADL情報を集約する地域見守りサービスをネットワークで接続。権限に応じた範囲で介護従事者も医療情報を把握可能にするとともに、医療施設や各種介護施設、高齢者宅などから送られたADL評価情報などを一度見守りセンターへ集約して可視化することで、医療と介護での情報共有を可能にした。

スマートフォンやデジタルペンでの入力を実現
ICTに不慣れな高齢者でも自身のADL情報を簡単に入力できるようにスマートフォンやタブレット端末、デジタルペンなどを使用可能にした。これによって医師や看護師、ケアマネージャーが、患者やその家族が在宅であっても、患者のADLの変化を把握可能。同様にスマートフォンを用いて糖尿病患者が、自己測定した血糖値や体調変化などを入力して医師と看護師がそれを共有する仕組みや、がん患者が痛みの程度をデジタルペンで入力し、訪問看護師などによる心理的支援やケアに役立てる仕組み、さらには各種バイタルデータを自動送信して共有する仕組みも実現した。

インフラから運用までの委託でICT戦略実現に専念
本サービスへの国や自治体、全国医療機関や介護施設の注目度は非常に高い。高橋病院では本サービスの全国展開にあたり、データセンターによるインフラ構築、システム運用とメンテナンス、ヘルプデスク業務をユニアデックスに委託した。これでいままでと同様に医療と介護に精通した人間を中心にICT戦略の実現に専念できる。一方、ユニアデックスでは、地域見守りサービスを導入する医療機関や介護施設の拡大に備えて、コールセンター業務に対応する各種專門スタッフを育成中である。

■お客様の評価


高橋病院 理事長
高橋 肇 氏

医療と介護の連携を支えたICTベンダーの協力
「地域見守りサービスの要であるADLデータの集約やそれに基づいた業務フローの整理にあたっては、ユニアデックスのスタッフに見守りセンターに常駐しながら対応してもらった。おかげでADL評価情報によるアクションをシステムに落としこむことができた」と高橋氏は言う。今後は、本サービスの全国展開を見据えて、病院、地域毎の運用の違いなどへの対応を期待しているとのこと。「医療と介護の連携にはさまざまな職種による役割分担が欠かせない。ICTベンダーもまたその環の中に入ってもらうことが必須であり、お互いに足りない部分を補完し合うことができる頼もしいパートナーであることを実感した」(高橋氏)


地域の人々に豊かな生活と人生を送ってもらいたい
高橋氏は語る。「超高齢化時代の到来とともに、病気を完全に治癒する時代は終焉するだろう。今後は、医療だけではなくて生活や介護も含めて『地域で支える医療と介護の融合』が重要になる。そのためにはICTの活用は不可欠」。さらに今後、市内NPO法人などと協力し買い物など生活支援などのサービス提供も計画している。「支援はまだまだ十分にICTと結びついているとは言いがたいが、これからコンテンツをどんどん充実させ『生涯カルテ』構築を目指す。これを通じ地域の人々に豊かな生活と人生を送ってもらう『どこでもMyLife』構想を展開していきたい。」とも語る。
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※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。

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