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(第9回)未来都市・上海市
2003.10.30
私は大の手塚治虫ファンである。鉄腕アトム、火の鳥、ブラックジャックなどのように、そのキャラクターや思想が幅広い世代に受け入れられた20世紀を代表する作者であると思う。幼い頃、未来への想像をふくらませながら鉄腕アトムの放送に夢中になっていたことを思い出す。空を飛ぶ自動車、現実にはありえないような形をした奇抜な高層ビルディング、チューブのようなハイウエイが交差し、子供心にもこのような世界がもうすでにどこかにあるのではという想像をたくましくしながら見入っていた。
初めて上海を訪れた時、私は少年時代のそのときめきを思い出してしまった。鉄腕アトムに出てくるようなSFっぽいビルや建物がいたるところにあるからだ。日本の建築基準では到底認められないような(素人でも不安になってしまうような)建物が現実にある。
その代表的シンボルが東京タワーより135mも高い
「東方明珠電視塔」
と呼ばれるテレビ塔である。しかし、奇抜なデザインには計算されつくした意味が隠されていた。このタワーは風水上もっとも優れたデザインをしているという。タワーに3つの丸い形をした展望階があり、上から「天」「地」「人」を表しているという。
上海市内のビルには屋上に円盤のようなものがあったり、先端がとがった形状のビルがある。これは、四角い形状の中に必ず丸いものを取り入れるという風水上の考えが反映されているという。写真のビルの尖った屋上にも丸い球が置かれている。また、「気」の通り道を確保するため、わざわざビルの真中が空いているビルもある。近未来的なデザイン優先と思っていたが風水を考えて建てられていると聞き、中国四千年の歴史の重みを痛感する。手塚治虫も風水を考えてあのような未来都市を書いていたのだろうか。レトロな外灘の建物と近未来的な上海の摩天楼の対比を写真でご覧頂きたい。
ちなみに上海市には20階以上の高層ビルが約2000棟あると言われている。日本は全国合わせてもたったの1500棟位である。11年連続GDP2桁成長を続けている上海市、もしかしたらいち早く未来都市になるのは上海か。
以上
【筆者プロフィール】
沼田忠雄
日本ユニシス米国駐在員(96年ー00年)
ハードウエアプロダクト部(01年)
ユニアデックス株式会社事業推進部(02年)
上海リエゾン(03年〜)
趣味:三国志読破に挑戦中。
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