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モノが売れない時代だから盛んになるCRM熱“コールセンター” よりも、双方向の血が通う“コンタクトセンター”業務で、お客様のニーズと信頼をつかむ/お客様対応の現場からも渇望されるコンタクトセンターのIP化

IPテレフォニーソリューションでリードするシスコシステムズ社とユニアデックス。両者は、お客様窓口としての 従来型“コールセンター”を、あえて“コンタクトセンター”であるべしとして早くから提唱してきました。今回、このコーナーでは、その考え方とコンタクトセンター構築の現状、課題などについて、シスコシステムズ株式会社アドバンストテクノロジー本部の井上 朗氏とともに、ユニアデックスの津田 喜人、山本 和雄が説明いたします。

井上 朗 氏 津田 喜人 山本 和雄
シスコシステムズ株式会社
アドバンストテクノロジー本部
IPコミュニケーション部
プロダクトマネージャ
井上 朗 氏
ユニアデックス
役員補佐
津田 喜人
ユニアデックス
市場開発部 ニュービジネス推進室
山本和雄


Q コールセンターからコンタクトセンターへという概念。少し詳しくご説明ください。

津田
これまでコールセンターといえば、お客様相談窓口や苦情受付窓口のように少しネガティブなイメージがあったかと思います。しかし最近のある調査では、コールセンターの管轄が、営業部門やマーケティング部門になりつつあるという結果がでています。これまでのように外からの問い合わせを受け付けるだけというより、企業がお客様の消費傾向などを分析し、売上拡大を目指すべく、積極的に市場とコミュニケーションを図るという姿勢がうかがえます。このコミュニケーションを司る役割として単に“コールセンター”ではなく、“コンタクトセンター”であるべしという考え方がありますが、当社としてもIP電話事業観点から強く提唱するものです。「コール=電話」から、WebやEメールでも対応できるようになったので単に「コンタクト」という言葉が使われるようになった背景もありますが。
井上
アメリカのとあるアンケート調査で、特定の会社の製品を買う傾向にある人に対して、なぜか?という質問がなされました。一番多かった答えは「サービスや対応が良かった」というものでした。確かに、従業員のサービスが丁寧だった、苦情への対応が迅速だった、などの単純な要因がプラスイメージに働くことは多々あります。こうしたお客様とのコミュニケーションの質を高めるという当たり前の努力が顧客の信頼を勝ち取ることにつながるのでしょう。これは原点に返ることを考えさせられる調査結果です。今、モノが売れない時代に、どの企業も本能的にお客様とのコミュニケーションのあり方を見直しており、だからこそCRMという言葉ももてはやされていると思います。コンタクトセンターというのは、このCRMという観点から必然的に出てきた考え方だと思うのです。

例えば、とあるTVショッピングを運営している企業では、あえて苦情コール窓口が、社長席にも設置されており、暇を見ては社長が自ら名乗って応対に励んでいるそうです。一度受けた苦情には最後まで責任をもって、かつ親身になって社長が対応するものだから、苦情で電話してきたお客様はたいてい最後には感激してリピーター客になる。経営をこなし、海外出張もしつつ、その社長の対応数は月に20や30ではきかないそうです。その会社は、リピートしてくる固定客に支えられ順調に業績を伸ばしています。こうしたマインドを持った企業がIP化されたコンタクトセンターを導入すると、もっと競争力がつくはずです。


Q そうすると“コンタクトセンター”の考え方と設備を導入している企業は多いのですか?

井上
残念ながらEメールやWeb等、複数の手段を活用して対応している企業はまだ少ないのが現状です。しかし、コンタクトセンターの有効性については、多くの企業が気付いています。
すでにコンタクトセンターを実現している企業の例を見てみましょう。アメリカで洋服の通信販売を行っている企業の事例なのですが、消費者がホームページを見ながら商品について問い合わせたい時には、自分の電話番号を入力してボタンをクリックすると、折り返し電話がかかり、オペレーターと会話をしながら商品を選べるといったサービスを提供して成功しています。手前味噌ながら、これはIP技術を使ったシスコシステムズの「Cisco IPCC」が実現しているシステムです。
津田
例えば、とある車のディーラーの例ですが、そこのコールセンターでは外車の交換部品の知識をもった要員が圧倒的に少なかったそうです。電話によるお問い合わせが入ってもすぐには応えられず、オペレーターが調べてから時間を置いて回答をする。そうすると今度は追加の質問が寄せられ、また時間を置いてから回答などということが繰り返されがちになる。大抵お客様の信用はなくなります。こうした業界では、外車の部品に関する知識が豊富な人材は、技術者そのものになってしまうそうで、彼らは修理の現場優先で配属されてしまいます。コールセンター業務に縛り付けておくことなどとてもできない。しかし、コンタクトセンターをIP化したおかげで、質問はすぐさま現場の人材に転送される。お客様は、せいぜい同じフロア内で担当が変わったぐらいにしか思わない。回答も的確。ということで、そこも顧客満足度に関しては成功しているようですね。

まあこれは、一種の分散化できるメリットが生む一面的な成功例ですが、IPコンタクトセンターの本領は、CRMとの結びつきだと思います。例えば、1日のコール件数やその内容をまとめたレポートをデイリーやリアルタイムで収集する場合にも、IPベースの方が管理や他システムとの連携において有利です。今後はマルチチャネルでお客様の声を集めて、そのバックに必ずCRMシステムがあるといった使われ方が急速に進むはずです。
山本
最近の傾向では、アウトソーシングとしてコンタクトセンターを請け負う現場からも、IP化を望む声が非常に多くなっています。これは彼らのクライアント企業が、頻繁にCRMにつながるデータを要求してくるからなんですね。企業の必死さが垣間見られます。


Q IP化のメリット、またクリアすべき課題を整理すると?

山本
ネットワーク経由で分散構成ができる、コスト削減が可能、お問い合わせの取りこぼしがない等で、企業の生産性が向上することです。あえて人件費や土地代が安い地方にサテライトオフィスを分散することはもちろん、国際的に事業展開している企業が、国をまたいで分散させることも可能であり、例えば先ほどのTVショッピング企業でいえば、苦情対応にも積極的な社長さんがたまたま地方や海外の支社に出張していても、その場のIP電話に自分のPCをつなげば自分専用のコール窓口が出来上がり、本社にいるときと変わらないお客様対応ができたりするわけです。また、国をまたいだ24時間のサポート体制により、この時間帯はこの国で対応…などといったシステムも簡単に組むことができます。この場合、どの国に分割して設置していても、お客様側からするとひとつのIPコンタクトセンターのサポートとみえます。さらに、お客様が、メール、携帯電話、WEB等ご自分の都合のよい手段でアクセスできるため、コールが取りこぼされることもほとんどありません。このように、IPコンタクトセンターは企業とお客様双方にとって非常に生産性が高いといえます。

一方、既存のPBXが長い歴史の中でブラッシュアップされ99.999%のアベイラビリティがあることに対して、Call Managerではまだ実現できていない点が課題といわれることがあります。サーバー単体では確かにそうかもしれませんが、複数のサーバーをクラスタ構成にしたり、ネットワーク上に分散配置することによって、IPテレフォニーシステム全体としてはPBX相当のアベイラビリティを実現することができます。


IPコンタクトセンターのメリット→企業の生産性の向上

●分散環境を構築し、コスト削減可能
IP化されればネットワーク上のどこかにCall Managerがあればよいため、センターの分散配置が簡単。地方にサテライトオフィスを設置し、人件費や土地代などのコストを抑えることも可能。結婚や出産などでスキルの高いオペレーターが退職してしまっても、在宅などで続けてもらえる道も開ける。

●24時間の行き届いたお客様対応が可能
国をまたいで分散設置することも可能で、この時間帯はこの国で対応…などといった24時間対応のシステムも簡単に組むことが可能。どの国に分割して設置していても、お客様側からするとひとつのIPコンタクトセンターのサポートとみえる。

●小規模から始められる
電話を集中的に受け付けたい。しかも期間限定で。コンタクトセンターをエントリーレベルで始めたいといった場合でも、あまりコストをかけずに身の丈にあったレベルで始めることが可能。このため、難しかったイベント期間だけのコールセンター開設なども簡単。

●柔軟な拡張性
急激なコール数の増加にともない、オペレーターを増やす、拠点を拡張するといった場合、既存のPBXシステムではかなり大掛かりな工事が必要。しかし、IPコンタクトセンターでは、拡張が容易で状況に応じて柔軟に対応可能。さらに人員編成の変更も容易で、例えば午前中はこの席へ、午後はあちらの席で業務を行うということが簡単。


Q IPコンタクトセンターの市場規模は?

津田
現在、NTTの発信者番号通知のサービス開始時期に導入されたPBXが、そろそろリプレースの時期に差し掛かっており、リプレースを機にIP化を進める企業が多くなると予想されます。こうした流れと、コミュニケーションをより大切にするという意識の高まりから、IPコンタクトセンターはひとつの市場として今後確実に成長していくと思います。コールセンターそのものの市場規模は、2001年度3,347億8,000万円、2005年度には約7,900億円規模に拡大する見込みです。3,347億8,000万円のうちIP電話のようなCTIベースのシステムは10%弱ですが、これは前年度比30%近く伸びた結果であり、今後も同様のペースが続くと考えると、ますます重要な製品分野になっていくことでしょう。


まだ課題があるものの、既存のPBXにはない強力なメリットがあることも事実。
今後、IP化されたコンタクトセンターへと発展していく流れは確実です。


すでに、IPコンタクトセンターを実現するソリューションは各社からリリースされています。今回の取材にご協力いただいたシスコシステムズ社からも、「Cisco IPCC」という製品が提供されているとご紹介しました。もちろん、ユニアデックスでも「UNICONTACT(ユニコンタクト)」というサービス名で提供しています。詳しくは下記からお入り下さい。


「Cisco IPCC」 の詳細についてはこちらから
※UNICONTACTのお取り扱いは、現在おこなっておりません。



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