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 ミシュラン・ガイドブックに学ぶ独自性

レッドガイド(Guide Rouge Michelin)「ミシュラン」といえば、誰もがレストランの3つ星などで有名なガイドブック、もしくは、有名な「タイヤメーカー」を想像されることであろう。しかし、この両者が同じ「ミシュラン」ということはあまり知られてはいないようだ。

ミシュラン社の創設は1889年。創業時は農耕機器メーカーであったが、ゴムタイヤの事業で躍進していく。 ミシュラン社は、「人とモノが移動するための"モビリティ"に貢献する」をテーマに1891年、着脱可能な空気タイヤの特許を取得し、そのタイヤが自転車や馬車に採用され成功する。1895年に自動車が登場してからのミシュラン社は、今後は庶民の誰もがクルマでレジャーを楽しむ時代になると確信し、1900年、ドライバーに必要な情報を提供するための小冊子をつくり、フランス国中の道路案内所に無料で設置した。これが、ミシュラン・ガイドブックである。赤い表紙だったことから、「レッドガイド(Guide Rouge Michelin)」という愛称で親しまれた。


■初期のミシュラン・ガイドブックはPR小冊子であった

ガイドブックには、タイヤの交換から、自動車修理工場の地図、郵便局や電話局、ガソリンスタンドの場所はもちろん、町ぐるみの情報を紹介する情報まで掲載された。もちろん、タイヤの仕組みやチューブの交換方法、空気圧の調整方法まで記載されたドライバーズマニュアル的な販売促進要素も含まれていた。 交換できる空気入りタイヤは、今まで不可能であった自動車による遠距離の旅を可能にし、「自動車旅行」という新しい欧州の文化をも形成しつつあった。 何とそれは、T型フォードが量産化(1903年)をはかる3年も前の話だった。こうして、庶民にとっての贅沢な「旅行」というレジャーはクルマによって一般化していくのである。


■顧客のために考案された3つ星システム

ミシュランの創設者でもあり、ガイドブックの創刊者であるエドワールとアンドレのミシュラン兄弟は、常に供給側の論理ではなく、消費する側の論理で市場を見ていた。そのため、ミシュランの「タイヤ」と「ガイドブック」は、フランスだけにとどまらず、陸地でつながるすべてのヨーロッパ中へクルマと共に普及していく。

イエロー・ガイド/グリーン・ガイドガイド ミシュランの小冊子は、情報量が増えるに従い、小冊子ではなく、専門ガイドブックとして販売されるようになった。情報も整理され、地図情報版「イエロー・ガイド(1913年創刊)」 が登場し、ドライバーが必要としていたホテルやレストランの情報を追加し網羅した「レッドガイド(1923年)」もリニューアル。さらに、旅行情報版「グリーンガイド(1926年創刊)」まで登場する。評価の高いレストランに星をつけるという、現在に伝わる「格付けシステム」は、1926年より考案された。単に考案されただけではなく、その星の重みが信頼へとつながったのである。

1926年、46店舗に1つ星がつけられたが、5年後の1931年にはじめて地方のレストランに3つ星レストランが登場する。パリの街に最初の3つ星レストランが登場するのは、格付け開始から何と7年後の1933年のことであった。星の持つ信頼性を浸透させるためには、これだけの年月が必要だったのかもしれない。


■ミシュランを支えた独自の評価システム

今では、ミシュランの星の重さがレストランの存続をも左右するほどの権威となっているが、それは、その評価手法がユニークだったからであろう。 まず、ミシュランの専門調査員が通常の勘定を支払って、調査員の立場を明かさず客の立場で評価している点が挙げられる。また、レストラン側は掲載料金を支払うことはない。このような独自性が保たれていることが「ミシュラン・ガイドブック」一世紀の強みである。さらに専門の調査員たちが一年かけてすべてのレストランに通常の客として紛れ込み星の評価をするために、レストラン業界に対して、常に星のランクに応じた期待される品質を提供しなければならないという暗黙のプレッシャーを与えている。それが結果としてミシュラン読者に無形の満足を提供していることになるのだ。
また、一世紀にわたる出版を続けながら、毎年新しい項目や選択基準のガイドラインを設けている点もユニークだ。高級レストランだけではなく、実際の掲載レストランの7〜8割は「リーズナブルで質の高いレストラン」を掲載しており、中にはモデムつきのホテルなどというアイコンも掲載されている。近い将来、ブロードバンド対応や無線LAN対応などの表記が登場するのも時間の問題だろう。

「ミシュラン・ガイドブック」は、すでに「ミシュラン」というタイヤメーカーの「販売促進冊子」から逸脱し、累計3,000万という販売部数で運営できる事業体となっている。もはや欧州レストラン業界にとってみれば、毎年無視できない、かつ広告の出せない唯一の「メディア」となってしまった。

それでは、客観的な評価や認定は企業にどのような影響を与えているのだろうか?


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