株式会社本間ゴルフ様 【U-Cloud®事例】

クラウド型アプリケーション開発サービスを適用し
販売チャネルを越えたCRMシステムを3カ月で構築

クラウド型アプリケーション開発サービス

メイド・イン・ジャパン酒田(MADE IN JAPAN、SAKATA)による
製版一貫体制で充実したゴルフライフを提供

1959年(昭和34年)設立の本間ゴルフ様は、50年以上の歴史を持つ老舗のゴルフクラブメーカーとして、エクゼクティブ層を中心に圧倒的な支持 を受けている。山形県酒田市に製造工場を持ち、開発から製造、販売までを自社で手がける「製販一貫体制」でブランド戦略を推進中だ。

現在国内で53店舗の直営店を展開し、顧客の声をリアルタイムに開発・製造部門にフィードバックすることで、いち早くニー ズに応える姿勢を打ち出す。執行役員 マーケティング本部長の伊藤康樹氏は、「お客様にあったクラブを提供することを第一に考え、製造工場と直営店舗を通したone to oneサービスを展開しています。期待を裏切らないクラブ作りと、それによって得られる信頼感が当社の財産です」と語る。

直営店以外にも、全国の有名百貨店やゴルフショップに販売チャネルを持ち、幅広いゴルファーにアプローチする一方、海外でも中国、韓国を中心に、欧州を含めた40カ国に進出し、高級クラブメーカーとしての地位を確立している。

主要顧客は、本間ゴルフ様と共に歴史を歩んできた、50歳代、60歳代のハイエンド層だが、最近は本間ゴルフ様独自の機能性を取り入れた可変式クラブを発売、専属のプロゴルファーと契約したりするなど、幅広い年齢層に向けてアプローチしている。

サービス導入の背景とねらい

●販売チャネルを問わない顧客管理の一元化


株式会社本間ゴルフ
執行役員
マーケティング本部長
伊藤 康樹 氏

本間ゴルフ様は、継続的な改革活動を展開する中で、CRM(顧客管理)戦略を強化する組織横断的なプロジェクトを立ち上げた。プロジェクトを推進する過程 で同社のフラッグシップブランド「BERES(ベレス)」のフルモデルチェンジと同時に、BERES新シリーズの購入者に対してプレミアムサービスを提供 する「BERES STARS PROGRAM(ベレス・スターズ・プログラム、以下BSP)」を導入し、マーケティング力を高める方針を固めた。その結果、BSPをサポートする、新た なCRMシステムの導入が急務となった。
「BSPの目的は、圧倒的な付加価値をお客様に提供し、ブランドの優位性を高めることにあります。その一 例が、ご購入いただいたBERESのクラブを、定期的に無料点検する『クラブドックサービス』です。車検や人間ドックのようにクラブを定期的にメンテナン スさせていただき、末永くお使いいただくことを目的としています」(伊藤氏)

BSP導入の背景には、直営店と取引先店舗の販売チャネル間で生じていた顧客管理の垣根を解消する狙いがあった。同社の直営店舗では、顧客にポイントカー ドを発行し、POSシステムと連動したCRMを行っている。一方で、国内売上げの約半数を占める百貨店やゴルフショップで購入した顧客に対して、直営店と 同等のサービスの提供やニーズ収集が出来ておらず、有効なCRM戦略が打てないことにジレンマを抱えていた。
「将来成長に向けたチャネル拡大を至上命題とする中で、購買店を問わない顧客へ同様のサービスを提供する手段がBSPです。BSPでは、対象となるゴルフクラブを購入したお客様にクラブ付属のハガキを投函していいただき、事務局がハガキに記載されたお客様の情報をCRMシステムに入力して顧客管理の一元化を実現したいと考えております」(伊 藤氏)

また、従来のCRMでは、分析手法自体にも構造的な課題が存在していた。同社では、ポイントカード会員約8万人の顧客情報を独自に分析し、バースデーカー ドやダイレクトメールを発送すると同時に、顧客のニーズを収集しながら、マーケティングや開発部門にフィードバックしている。しかし、従来はPOSと連動したBIツールから抽出した生データを、担当者がエクセル上に展開し、独自の手法で分析を実行するだけに留まっていた。営業企画部 営業推進チームの葉坂将司氏は、「標準的なRFM分析に、自社のノウハウを加味しながら分析していましたが、結果を裏付ける整合性に不安が残ることもあり ました。そこで、抽出条件を変えながら何度も分析作業を行うことになり、アクションプランの作成に辿り着くまで長い時間を要するケースもありました」と振り返る。

日本ユニシスを選定した理由

●3カ月の短期導入を実現するクラウドサービス

■クラウドで課題解決!3カ月で実現!

2011年2月にフルモデルチェンジしたBERES新シリーズ発売に合わせて、新たなCRMシステムの構築を迫られた同社は、日本ユニシスのクラウ ド型アプリケーション開発サービス「クラウド型 Microsoft Dynamics CRM カスタマイズサービス」の導入を決断する。

選定の決め手について、管理本部 人事総務部 システムチームの森川鉄也氏は、「短期導入が最大のポイントです。2010年11月に、BSPの正式なゴーサインが上層部から発せられ、3カ月後のサービ ス開始が確定している中、短期間での構築は絶対条件で、クラウド型Microsoft Dynamics CRM カスタマイズサービスは当社の要望に合うものでした。日本ユニシスのクラウド環境(U-Cloud® IaaS)を利用することで、自社でサーバを構築する時間がかからず、人手を新たに追加せずに済みます。また、導入後もサーバ管理に負担がかからないことにも魅力を感じました」と語る。

クラウドであれば今後のサービス追加や拡張にもメリットがある。伊藤氏は「スケジュールがタイトで、業務内容やサービス内 容が完全に確定できない領域がある中で、クラウドなら運用を継続しながら柔軟に強化できると考えました。また、スクラッチでの開発と比べて、早期段階から システムの完成時イメージが確認でき、また低コストで構築できる点にメリットを感じました」と振り返る。

さらに、日本ユニシスのサービスを選定するうえでは、会員データの入力、印刷、DMの配送など、事務局業務の代行サービスもポイントになった。

「自社で事務局業務を運営する要員が確保できない中で、運用サービスを別の事業者に委託すると、時間とコストがさらにかかります。今回、日本ユニシスグループによる一括での運用サービスの提案を受け、懸念事項がすべて払拭されました」(森川氏)

サービス導入による効果

●部門を越えたデータ共有で、きめ細かな顧客対応が実現
株式会社本間ゴルフ
マーケティング部門
営業企画部
営業推進チーム
葉坂 将司 氏

2011年1月にキックオフしたプロジェクトは、同年2月末に導入が完了し、3月1日から本稼働を開始している。開発では、CRMシステムに基幹システム 上のクラブ製造情報を取り込み、クラブの登録番号と照合することで誤登録を防止する仕組みを導入した。また、IDとパスワードによる権限を設定すること で、直営店舗などから顧客情報が編集できないようにしている。

システム稼働から約2カ月が経過した現在(取材時)、BSPの登録会員数は約1400人に達し、当初の狙いどおり順調に推移している。業務面では、クラウド環境上にシステムを構築したことで、データの一元管理を実現し、業務効率化や顧客サービスの向上などで成果を得た。
従 来のシステムでは、お客様の購入履歴などを参照できる部門が、営業企画部など一部に限られていました。クラウドを利用した新システムでは、インターネット 環境からアクセスできるようになり、店舗、社内、工場などで状況に応じて活用しています。例えば、直営店舗では、店員がお客様の購入履歴を確認しながら、 きめ細かなサービスを提供し、お客様満足度の向上につなげています。取引先様から問い合わせを受ける機会の多い営業部門では、外出先でもモバイルノートで 状況が確認できるようになり、従来にない営業活動の推進に貢献しています。特典サービスに対応する製造工場でも、顧客動向を把握することで業務スピードの 向上を実現しました」(葉坂氏)

お客様情報の入力やDMの発送を代行するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の利用は、作業担当者の負荷軽減に貢献。購入クラブ別の案内状発送 や、オンデマンド印刷による会員証印刷などにも代行サービスを利用し、社内の業務効率を高めている。さらに、代行サービスの利用は、継続的な運用体制の確立も実現した。伊藤氏は、「BSPのような付加価値を提供するサービスを始めるからには、最低でも4年以上は続けることが企業としての責務であり、継続性 を確保するためには、社内のリソースに過度な負担をかけないことが重要です。今回、事務局業務を外部委託することで、サービス体制を維持する仕組みが構築 できたことは大きな成果といえます」と強調する。

■データの一元管理が実現し、スムーズな運用が可能に

今後の展望

●CRM分析を本格化し、新規市場開拓を推進
株式会社本間ゴルフ
管理本部
人事総務部
システムチーム
森川 鉄也 氏

本間ゴルフ様は、「クラウド型Microsoft Dynamics CRM カスタマイズサービス」の利用により、CRMシステムを短期間で構築するとともに、異なる販売チャネルの顧客を一括管理する体制を実現した。今後は、情報 を蓄積しながらCRMツールとしての利用を本格化し、ゴルフクラブの開発や、新たな市場開拓につなげていく考えだ。

システム面では、クラウドの柔軟性を効果的に活用していくことを明らかにしている。
「今回のCRMシステムは、当 社がクラウドを利用する初めてのケースでした。当初は、顧客情報を社外に置くことに不安を抱いていましたが、安全性も確保されていることが改めて認識でき ました。何よりも、自社のリソースを割くことなく導入できるメリットが非常に大きいことを実感しています。今後は、各部門の要請に応じてCRMシステムを 拡張したり、新規システムの構築を検討したりしながら、クラウドの活用シーンを拡大していきます」(森川氏)


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