ネットワーク構築事例長崎県立大学様

2017年05月17日

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日本初の情報セキュリティ学科で授業・研究用システムを新たに構築最先端の設備を多数導入してセキュリティ専門家の育成を目指す

長崎県立大学は、平成28年に学部学科の再編を行い、新たに情報システム学部情報セキュリティ学科(以下情報セキュリティ学科)を設立した。大学教育でセキュリティを専門的に教える日本初の学科であり、専門家として活躍できる優れた人材を育成し、社会や企業が抱えるセキュリティ課題の解決に貢献するとして注目を集めている。学科の新設に併せて授業や研究などで用いる演習用システムとネットワーク環境を新規に構築しており、ユニアデックスは豊富な経験とインテグレーション力を生かして運用保守まで対応している。

  • 長崎県立大学
    情報システム学部 情報セキュリティ学科
    教授 博士(工学)
    加藤 雅彦氏
  • 長崎県立大学
    情報システム室
    赤瀬 和雄氏
  • 長崎県立大学シーボルト校
    情報システム室
    平田 倫久氏
  • 長崎県立大学シーボルト校
    情報システム室
    山本 和則氏

導入前

  • 学生のセキュリティ演習という特殊な目的を含むシステムとネットワークを新たに構築することとなった。
  • 授業や研究などさまざまな目的に対応できるパフォーマンスと柔軟性の高さが求められた。
  • 大学の基幹ネットワークに影響を及ぼさないよう、安全性を重視した設計を行う必要があった。

導入後

  • 最新の製品を多く導入し、情報セキュリティ分野の授業や研究で用いる最先端の環境を実現した。
  • サーバーをほぼ仮想化環境上で構築するなど、用途や目的に応じて柔軟に対応できるシステム環境を実現した。
  • 基幹ネットワークとは切り離し、セキュリティに関する演習や研究を安全に行える環境を構築した。

システムの特徴

  • マルウェア調査研究のための次世代侵入防御システム(IPS)を導入
  • 通信をリアルタイムに可視化、観測できるパケット可視化システムを導入
  • ハイパーコンバージドインフラの導入で高可用性、高パフォーマンスを実現
  • 学生が容易な操作で演習用仮想マシンを作成できるプライベートクラウド環境を構築

経緯

日本初の情報セキュリティ学科で用いる新たなシステムとネットワークを構築
多目的に対応できるパフォーマンスと柔軟性に加え運用管理性や可用性も重視

情報セキュリティ学科の演習用システムとネットワーク環境は、大学全体の基幹ネットワークとは別に構築されている。学生の授業のほかに、教員の研究活動、ネットワーク上のリアルな攻撃情報の収集、他の大学や企業との共同研究などにも利用することを想定しておりシステムの仕様はパフォーマンス、安全性、柔軟性、可用性のいずれも高い水準が求められた。
「セキュリティ演習という特殊な利用目的が含まれるので、安全を重視して基幹ネットワークとは切り離した構成にしています。また、これ1つでいろいろなことができるようにしているので、その目的と、必要とされる機能や信頼性などの要件を紐づけて設計や導入製品の選択を行いました。これから数年間使うものとして最先端の環境を整えるために、こちらでまとめた仕様は予想以上にチャレンジングなものになりました。」と加藤氏は話す。

プロセス

日本初の情報セキュリティ学科で用いる新たなシステムとネットワークを構築
多目的に対応できるパフォーマンスと柔軟性に加え運用管理性や可用性も重視

入札の要件は平成28年8月に示された。大学側が求める機能が満たされているか資料を提出してもらい、それをクリアしたベンダーが入札するという流れで進められ、数社が参加。最終的にユニアデックスが選定されることとなった。
「こちらの仕様は厳しめに固めた状態で提示したので、それにきちんと応えていただけるかどうかが大きかったですね。構築期間が数ヵ月と短いことも懸念でしたが、ユニアデックスは技術力、対応力とも問題ないと判断しました。CiscoHyperFlexシステムのように最新かつ初導入の製品も多くありましたが、ユニアデックスは過去の経験も踏まえて確実に対応いただけました。」(赤瀬氏)
「新設学科であり、シラバス作成などと並行してシステム設計を行う必要があったので、できるだけサーバーは仮想化し、十分以上のパフォーマンスと運用性を担保するなど、構築後に柔軟に対応できるという観点で進めました。セキュリティ学科としてやりたいことが実現できるなら、特にベンダーにはこだわらずにベストなものが構築できればよかったのですが、実際の使い道が定まっていないと何がベストであるかを判断するのが難しいわけです。ユニアデックスとは構築後の運用も踏まえて意見交換を行い、納得できるものを作り上げることができたと思います。」(加藤氏)

効果・今後

期待どおりのシステムとネットワークを短期間で無事構築完了
授業や研究だけでなく地元企業の新たなビジネス機会創出にも貢献したい

セキュリティ学科の新しいシステムとネットワークは、平成29年1月にセキュリティ演習室の発表に合わせて大学側に引き渡され、無事に稼働している。発表会には全国の企業や大学からも多くの人が訪れ、最先端の設備に驚く人もいたという。
「ラック内の機器をつなぐケーブル配線がとてもきれいだと評価される方もいました。そうした部分にもユニアデックスの丁寧な取り組みが反映されていると感じます。」(赤瀬氏)
「授業のシラバスも決まり、具体的な利用方法が固まってきています。構築の段階からユニアデックスとは緊密にやり取りさせていただいたので、運用がメインになる今後のことも安心感がありますね。」(平田氏、山本氏)
「長崎にもこれだけのシステムがあるのだということをアピールして、興味関心のある人にもっと長崎に来ていただければと思っています。地元の企業様でも新たなビジネスや活動に役立てたいとお考えいただいたり、情報セキュリティに積極的に取り組む機会が増えたりすれば、地域の活性化という点でも非常に良い効果が生まれるでしょう。」(加藤氏)

お客さまの評価

若手エンジニアの活躍に感謝

構築の時にずっと付きっきりで対応いただいた若手のエンジニアの方がいまして、必要なドキュメントもしっかり出していただいて本当に助かりました。非常に真面目に、コツコツと、いい仕事をしていただいて感謝しています。(加藤氏)

対応が難しい案件もそつなくこなす安心感

ユニアデックスとは以前からお付き合いがありますが、こちらの要件や予算など難しい面があるにもかかわらず、そつなく対応いただけるという安心感があります。今回も我々が必要としている基盤をしっかり作っていただきました。構築の時も大きな問題は起こらずスムーズでした。(赤瀬氏)

迅速な対応で運用管理も安心

機器のトラブル時などには速やかに連絡しているのですが、とても迅速に対応いただいて非常に助かっています。サービス拠点が近くにあって、エンジニアの方がすぐ来ていただけるのは安心です。(平田氏)

今後の運用では対応窓口を一本化

セキュリティ学科のシステムとネットワークについての窓口はユニアデックスに一本化しています。これから運用が本格化していくと、お世話になる機会も増えていくと思いますのでよろしくお願いいたします。(山本氏)

2017年05月取材

Profile

所在地
佐世保校:長崎県佐世保市川下町 123
シーボルト校:長崎県西彼杵郡長与町まなび野 1-1-1
創立
1904(明治 35)年
学生数
3,046 名(2016 年 5 月 1 日現在 学部、大学院 総計)
学部/学科数
5 学部 9 学科
大学院
3 研究科
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