ファイル転送ソフト導入事例

2016年05月30日公開

株式会社東京現像所様

「業界のハブ」としてデジタル化された映像素材を世界各国へ配送
高い安全性と転送時間の短縮をAspera faspexで共に実現

創業から60年を数え、映像業界のハブとして映画やアニメ作品の制作・編集から配送まで手掛けている東京現像所は、海外への映像素材の配送を安全に、そして極めて迅速に行う必要に迫られていた。デジタル化された映像素材の効率的な転送手段を検討した同社は、この分野で豊富な知見を持つユニアデックスの支援を受けながらファイル転送ソフトウエア「Aspera faspex」(IBM社製)を導入。デジタルシネマ時代の新たな業務環境を確立している。
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導入前

  • 映像素材がデジタル化されてからも物理的なメディアで受け渡しを行っていたため、非常に時間がかかっていた。
  • 制作スケジュールの圧迫を解消するため、デジタル素材(データ)を直接やり取りできる環境が必要だった。
  • 海外への配送をタイムリーに行い、ビジネス展開の迅速化や、違法コピー版の抑止が求められていた。
  • 大容量のデータ転送を行う際、FTPなど従来の方法では転送速度やセキュリティー面の向上が難しかった。

導入後

  • ファイル転送ソフトウエアを利用して物理的なメディアの輸送をなくしたことにより、所要時間を大幅に短縮した。
  • 業界標準のソフトウエアで海外の取引先にも負担をかけず、配送業務をスムーズに行える環境を実現した。
  • FTPなど従来の手法よりも圧倒的に高速なデータ転送が可能となり、タイムリーな業務対応が可能になった。
  • ファイル転送ソフトウエアの独自技術によってセキュリティー面も大きく強化されている。

システムの特徴

  • 実質的な業界標準となっているAspera faspexを採用
  • 受け取り側はWebブラウザにプラグインを追加すればよく、専用のソフトウエアや環境は不要
  • 一般的なFTPによる転送と比較して、数倍高速
  • 世界各国で利用されているソフトウエアのため、スムーズな運用、連携が可能


経緯

デジタル化した映像素材のやり取りを効率化することが課題
世界各国への配送をスムーズに行える環境の整備が急務に

東京現像所は、洋画、邦画、アニメ作品などさまざまな映像素材がデジタル化した後も、物理的なメディアでやり取りする状況がしばらく続いていた。その輸送にかかる時間が制作スケジュールを圧迫するようになり、まずは大容量のデジタルデータを海外から安全かつスピーディーに取り寄せる方法を検討することとなった。
「ハリウッドなどで制作される洋画の場合、かつてはフィルムを空輸していて、映像素材がデジタルになってからもハードディスクでやり取りしていました。デジタル化の影響でおおもとの制作や編集作業を公開ぎりぎりまで行うことが増え、我々のように字幕の追加など後工程を担当する部分では、フィルム時代よりもかえってスケジュールがタイトになってしまっていたのです。そこで、良い方法はないだろうかと三友株式会社(映像機器の総合商社)とユニアデックスに相談したところ、Aspera P2Pというファイル転送ソフトウエアをご提案いただき、無事に解決できたのが第一段階です。」と高橋氏は話す。
続いて問題となったのが、同社が編集などの作業を終えた上映・放送用素材を配送する際の方法だった。日本のアニメ作品は海外の多くの国でも放送されており、そこへいち早く正規の素材を送り届けるために、改めてシステム化やツールの検討を行ったという。
「洋画の作業では我々はデータを受け取る側ですが、今度は素材を送り出す側として、相手が確実にデータを受け取れる方法を考えることになりました。日本のアニメを海外へ売り出したいというニーズは多く、送り先はアジア、南米、欧州など世界中が対象なのですが、その相手が必ずしも有償のデータ転送ツールを使っているわけではありません。また利用環境が異なることも考慮する必要があったのです。」(高橋氏)

プロセス

高い安全性と高速転送を実現しているファイル転送ソフトウエアを採用
ユニアデックスの豊富な知見と的確な対応によってスムーズに導入

同社は改めて三友とユニアデックスに提案を求め、そこで最も有力な候補となったのがIBM社のファイル転送ソフトウエア「Aspera faspex」だった。各国での運用実績があり、知名度も圧倒的に高いことや、システム(ツール)としての使いやすさを考慮して採用を決断した。三友、ユニアデックスの両社が「Aspera faspex」の製品知識から導入ノウハウを持ち、ネットワーク環境や暗号化を含めたセキュリティーに精通していた。さらに業務フローまでも踏まえた適切でわかりやすい対応を実施したことで、導入・構築から運用開始までのプロセスもスムーズだった。
「素材を送るのに時間がかかっていると、海外では違法コピー版が出回ってしまうという問題もありました。コンテンツホルダーの企業としても、映像や放送がデジタル化されて、PCやスマートデバイスなどの端末があればすぐ見られるようになったというメリットの一方で、違法コピー版が作りやすい、流出しやすい環境になったことにはすごく気を遣っています。正規のデータをすぐに送り届けることは、違法コピー版や不正流出の抑止にもつながります。」(高橋氏)

効果・今後

大容量のデータを数時間で送ることができセキュリティーも担保
事実上の業界標準ファイル転送ソフトウエアとして利用されていることもポイント

Aspera faspexの導入で、映像素材のやり取りにかかる時間は大幅に短縮され、業務負荷も削減された。一般的なFTPによるファイル転送と比べて数倍速いこと、また受け取る側はWebブラウザにプラグインを追加する形で利用するため負担が少ないことも評価されている。映像業界では標準的なファイル転送ソフトウエアとして多くの国や地域で利用されており、業務展開やコミュニケーションが容易な点もメリットとなっている。
「FTPはセッションがけっこう途切れたり、通信状況をずっと見ていたりする必要がありましたが、Aspera faspexはリジューム機能があるのでセッションが途切れても処理を継続できます。ほぼソフトウエアに任せておけるのはよいですね。所要時間も、これまで30時間近くかかっていたものが5 ~ 6時間で終わるといった具合で、格段に違います。専用のソフトウエアは不要でありながら、やり取りする相手と直接通信するのでFTPやファイル共有サービスよりも安全を保てます。海外では非常に有名なソフトウエアでしたので、送り先に特に説明しなくてもすぐわかってもらえました。余計な手間をかけず、お互いにスムーズに利用できるのもよいところです。全世界的にスピードに対する要求は強まっていて、今回のシステムはそれに対応していくための重要な基盤です。しっかりと活用して、映像業界でコンテンツ流通の中心を担うハブの役目を果たしていきたいと思います。」(高橋氏)

お客さまの評価

豊富な経験と知見に基づく丁寧な対応で導入・運用の不安を解消

Aspera P2Pのときからユニアデックスにはお世話になり、こちらの疑問点や懸念点に丁寧に答えていただいて本当に助かりました。ネットワークやセキュリティーはもちろんですが、このジャンルでも豊富なキャリアがあるということを知っていたので、安心してお任せできました。また、サポート対応を日本語で行っていただけるのも安心感につながっています。映像業界では海外製品を使うことも多いですが、日本語のマニュアルやサポートがないものも珍しくないので、こうした点でもユニアデックスの対応には感謝しています。」

  • 株式会社東京現像所
    映像本部 映像部
    技術サポート課
    課長
    高橋 洋平 氏

Profile

株式会社東京現像所
http://www.tokyolab.co.jp/

本社所在地:東京都調布市富士見町2-13
創業:昭和30年4月22日(1955年)
資本金:2億円
従業員数:81名
事業内容:・映像コンテンツ制作(フィルム、デジタル)・アーカイブ事業

関連情報

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