RSA Conferenceの歩き方

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  • 2019.12.24
  • 松尾

もしあなたが何かしらサイバーセキュリティーに関連する業務を行っている場合(CISOであればなおさら)、一度はRSAに参加したほうがよいと思います。「なぜ RSA Conference に参加したほうがよいのか?」というと、一言でいえば"それは世界で一番大きなサイバーセキュリティー関連の展示会"だからです。

ここ5年間での規模を見てみると以下の通り規模が1.5倍ほどに拡大しています。サイバーセキュリティー市場も拡大し続けており、同様にサイバーセキュリティー関連のスタートアップ企業の数も増加していることがRSA Conferenceの拡大にも結びついていると思います。

参加者数 展示ブース数 講演者数
RSA Conference 2014 約25,000人 約400社および団体 550人
RSA Conference 2019 約42,000人 約630社および団体 700人

なぜサイバーセキュリティーの市場が拡大しているか?一つはサイバー攻撃の被害が拡大していることがあります。プラットフォームが増えるごとに新たにセキュリティー対策をしなければならない領域が増えるからとも考えられます。クラウド、モバイル、IoT、AIといった分野がでてくればそれを安全にするためのソリューションが必要ですし、逆にそれらの新しい技術を活用したセキュリティー製品も生まれてきます。

組織のセキュリティー担当者からするとこれは悩みの種でもあるのですが、RSA Conferenceといったあらゆるセキュリティー企業や関係者が参加するイベントに参加することで全体のトレンドを一度で把握することも可能になります。

それではこれからRSA Conferenceに参加する際のTipsを少しだけご紹介します。

ホテルの価格について

RSA Conferenceとは直接的に関係ないことですが、日本と同じくアメリカでもホテルの価格はダイナミックプライシングが採用されているため需要が高くなるとホテル料金はすぐに高騰してしまいます。サンフランシスコは意外と小さな街であるため参加者や展示側の関係者が一堂に会すると1泊10万円をこえるホテルもざらにでてきます。

無理して会場に近い安いホテルにしてしまうと環境が悪いこともあるため、場合によっては少し離れたホテルに泊まってUber*1やLyft*2で毎日会場とホテルを往復するほうがよいかも知れません。
会社で許可されている場合はAirbnb*3で民泊してみるというのもよいかも知れません。

チケットはどれを選ぶべきか

アメリカの場合、カンファレンスに参加するチケットも割高になってしまうため、どのチケットを選ぶべきかも迷うポイントになってきます。
今回のRSA Conferenceでは、どのチケットを買えばどこにアクセスできるか分かりやすく表になっています。

もし、英語のヒアリングに問題がなく聴きたいセッションがあるという場合は「Full Conference」か「Full Conference 1 Day」パスという選択になると思います。
ただし、多くの場合は「Expo Plus」でも十分かも知れません。特に参加の目的が以下のような場合は「Expo Plus」をお勧めします。

Expo Plusはこういう方にお勧め

全体的なトレンドが知りたい

→ほとんどの基調講演を聴くことができます。

気になっている企業があってソリューションの中身が知りたい

→展示場でディスカッションできますし、「RSAC Early Stage Expo」という創業して間もない企業ばかりが出展している会場へのアクセスや「RSAC Sandbox」というスタートアップ企業を対象としたコンテスト会場へのアクセスも可能です。

会場についたら

まずはバッジを受け取りに行きましょう。
QRコードを事前に印刷して行く必要があることもありますが、最近では会場について登録時のEmailアドレスと身分証(パスポートなど)があればよい場合も多いです。

バッジをどこで受け取ればよいか迷った場合は、文法などは気にせずに関係者っぽい方に「Where is a registration?」と聞いてみましょう。丁寧に教えてくれると思います。

展示場について

展示場には630以上の団体がひしめき合っていますので、事前にある程度どんな情報を得たいかというテーマを決めていないと途方に暮れてしまいます。

現時点で決まっている展示企業の一覧を確認することができます。お時間がある場合には事前にチェックしてみてもよいかも知れません。

とはいっても、そんな時間はないという場合もあると思いますので、当Webサイトのお問い合わせフォームより「こういったソリューションを提供してそうな企業はどれ?」といったご連絡頂ければ可能な範囲でお手伝いさせていただきます。

また、自分は新し物好きで新しいことにチャレンジしている企業と話がしたいという場合にはEarly Stage Expoにアクセスしていただくか、展示場で各国がスポンサーをしているPavilionブースへ行ってみてください。比較的新しい企業が展示を行っています。

展示場で話を聞くとまくしたてるように説明してくる方もたまにはいらっしゃいます。そんな時は躊躇せずに途中で話を遮って、どんどん質問をしてあげてください。多くの場合は笑顔で答えてくれます。

セキュリティーベンダーとの打ち合わせについて

明確な課題やディスカッションしたいテーマがある場合、RSA Conferenceは複数のセキュリティーベンダーと打ち合わせをする良い機会でもあります。特にスタートアップ企業との打ち合わせを希望する場合、展示会以外の期間中に直接打ち合わせをセットアップすることは難しいことが多いです。

展示企業はビジネスミーティングを効率的にできる機会としてRSA Conference会場の近くのホテルなどを借りてミーティングできる環境を整えている場合が多いので、この機会に打ち合わせを申し込むことで通常よりも打ち合わせを持てる可能性が高くなります。もし、そういった打ち合わせを望まれている場合はWebのフォームなどから連絡をとってみると意外とすんなりセットアップできる場合もあります。

打ち合わせをセットアップした場合、特に英語に自信がない場合は事前にアジェンダや議論したい項目などを箇条書きでパワーポイントなどに書いていくとスムーズに議論ができると思います。英語のリスニング力に自信がなくても、質問したいことが相手に伝わる英語力があれば目的を達成できると思います。

もし英語に自信がなくプロの通訳をつけたいという場合は1日あたり10万強~20万円くらいでシリコンバレーで活躍されている日英通訳者の方にお願いすることもできます。ただし、RSA Conference開催時は需要が高まっていると思いますので早めにコンタクトをとることをお勧めします。


*1 Uber(ウーバー):アメリカ合衆国の企業であるウーバー・テクノロジーズが運営する、自動車配車ウェブサイトおよび配車アプリ。現在は世界70カ国・地域の450都市以上で展開している。

*2 Lyft(リフト):米Lyft社が提供するライドシェアサービス。タクシーのような専用車ではなく、一般人が自家用車で乗車サービスを行う。乗車料金は、都市や利用時間帯によって異なるが、基本的にタクシーより安いのが最大の特徴である。また、目的地の似通う乗客と相乗りが可能な「Lyft Line」というサービスでは、乗車料金が最大で通常の半額になる。

*3 Airbnb(エアビーアンドビー):正式なホテルなどの宿泊施設ではなく、世界各国の現地の人たちが、自宅などを宿泊施設として提供するインターネット上のサービス、およびサービスを提供する会社の名前。