上海では車両ナンバーを取得するのに150万円もかかる!?

  • ブログ

2021年06月07日

  • 中国

皆さんはじめまして。ネットマークス上海新規タブで開くの斉藤 晃(さいとう こう)です。

このブログのひとつのテーマとして、東アジア~東南アジアに展開するユニアデックスの関係会社であるネットマークス各社から、現地のトピックスをお伝えしていきます。
初回は、私がネットマークス上海の近況と中国の最新のトピックスをご紹介いたします。

まずは簡単に自己紹介を。

私は2017年4月にユニアデックスからネットマークス上海へ出向しました。早いもので4年が経ち、上海での生活にはだいぶ慣れました。仕事は、技術マネージャーとして作業の管理や営業活動などを行っています。

ネットマークス上海は、在中日系企業を中心にITインフラサービスを提供しています。
お客さまの多くは日本でユニアデックスとお取り引きがあり、中国内でも同様のサービスを心掛けています。上海事務所は、地下鉄2号線の南京西路駅という比較的中心街にあり、交通の便が良く、天候が良い日の景色は、見晴らしがとても素晴らしいです。

上海自然博物館
[事務所からの風景:上海自然博物館]

2015年4月オープンした新しい博物館です。
1,500平方メートルもの広い展示面積があり、動植物の標本や剥製などが28万点以上あります。

ではそろそろ本題を。

私は中国に赴任して、中国と日本の違いを感じることが多くありました。

今回は皆さまにその具体的な事例をご紹介したいと思います。

上海では自動車が増え社会問題化

中国は年々GDPが増加傾向にあり、一般消費額や平均年収も上がってきています。

上海では自動車を買う人が増えたことで、街中の交通渋滞と大気汚染が社会問題になりました。
そのため「いかにして車両数を抑制するか」について、検討がなされました。
そこで上海市政府が考案した施策は、「車両ナンバーの新規発行数を定め、オークション形式で販売する」という大胆なものでした。
このオークションには、多くの一般市民が参加していて、価格も年々上がっています。

ネットマークス上海事務所近くの風景
[多くのクルマが行き交う、事務所近くの風景]

車両ナンバーオークションとは?取得するのに150万円!?

オークションはインターネット上での開催で、上海市政府の公式ホームページからログインします。
開催の概要は、下表のとおりです。

開催場所 上海市政府の公式ホームページ内
開催頻度 毎月開催
開催時間帯 第3週目の土曜日10時30分~11時30分
参加資格 ①上海に在住していること
②中国の運転免許証を保持していること
参加方法 ①国民番号(日本のマイナンバーにあたる)でユーザー登録
②参加費300元(約5千円)
入札ルール オークション形式だが、落札上限金額は決まっている
落札後 ナンバー取得後、1年以内に車両を購入すること

2021年のとある月のオークション実績は、売出し数は13,226枚、参加者は233,761人、購入倍率は5.7%。開札価格は89,500元(約145万円)で、最終落札価格は92,000元(約150万円)でした。

落札総額は約12.2億元(約200億円)という驚きの金額となりました。

オークション結果

売り出し数 13,266枚 入札参加数 233,761名
購入倍率 5.67%
開札価格

89,500元(約145万円)

落札価格

92,000元(約150万円)

  • ナンバー1枚の価格

落札総額 12.2億元(約200億円)

参加者は20万人以上!実際に入札してみた

ネットマークス上海のシステムエンジニアである陳国安が、実際にオークションに参加しました。
オークションのログイン画面は、以下の通りです。

上海車両ナンバーオークションのログイン画面

事前に登録したユーザーIDを使ってログインします。
ログイン時、悪質な不正入力を防止するため、画像認証機能もついています。

実際の入札画面は、以下のとおりです。

車両ナンバーオークション入札画面

20万人以上の人がナンバー取得を競い合います。
オークション終了間際の数分間は入札が殺到し、入札ボタンを押下してからシステム側へ反映されるまでタイムラグが生じます。
そのため、オークション参加を代行する業者も出てきています。
代行業者は、通信品質の良いインターネット回線を用意することでタイムラグを抑え、より早く入札することができます。オークション参加者は、代行業者に手数料を払うことで、落札を有利にすることができ、リピーターも多いようです。ただし落札上限金額は決まっているため、単純に高額入札者だけが落札できる訳ではありません。このような代行ビジネスが生まれるほど、上海のナンバー取得は競争が激しい状況になっています。

車両ナンバーの年間収益、そしてオークションの結果は...?

上海市政府の年間収益は、車両ナンバーだけでも1,000億円以上となります。その収益は、都市建設、上海市内高速道路の無料化などに役立てられています。近年における中国の目覚ましい環境整備の一部は、このような政策により財政確保しているようです。

さて、今回オークションに参加した陳国安は、残念ながら購入することはできませんでした。
今後も諦めずにオークションに参加するそうです(笑)

今回は上海の車両ナンバーをご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。日本とはずいぶん取得方法が変わりますが、このように生活の中で異なる様式は多くあります。
今後も情報発信を続けていきますため、ご期待下さい。

...しかし、なんとこのブログを最後に、私自身は上海担当を外れることになりました!
今後、別の担当に引継ぎ、お伝えしていければと思います。

弊社ではBCP(事業継続計画)の観点からも必要な、VPN環境構築、リモートデスクトップ環境構築、資産管理 新規タブで開く 、エンドポイントセキュリティー、クラウド構築など、リモートワーク 新規タブで開く に役立つ商材を取りそろえています。

今後、BCPへの対策が必要になった際には、ぜひともお声がけください。

詳細につきましては、お気軽にお問い合わせ 新規タブで開く ください。

仕事内容は、技術マネージャーとしての作業品質管理、新規顧客開拓などの活動をしています。プライベートでは、撮影が趣味のため、中国国内を巡って多くの写真と動画を撮りました。

アジアビジネス通信

お問い合わせ

お客さまの立場で考えた、
最適なソリューションをご提供いたします。
お気軽にお問い合わせください。