グローバル案件 コミュニケーション術:言葉の大切さとグローバル案件の醍醐味(第2回目)

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2021年10月01日

  • エッセイ

こんにちは。ユニアデックスでグローバルビジネスを担当している三浦です。

第1回 新規タブで開く は、古い案件の話で恐縮でしたが、異文化を乗り越えたコミュニケーションについてのお話をしました。第2回は「言葉の大切さ」に加え「グローバル案件の醍醐味」についてお届けします。

言葉の大切さ

ユニアデックスでは中国・東南アジア6カ国(以前は7カ国)に海外関係会社があり、私も2005年頃から、海外拠点向けシステム構築・プロジェクト管理業務に携わってきました。中国・東南アジアと一言でいっても、国により気質が異なり、エンジニア個人によっても考え方や優先度のつけ方が異なります(これは日本人でも同じですね)。

どのような言葉や言い回しにビットが立って、どのような表現で伝えればこちらの意図が伝わり、こちらの期待するレスポンスを得られるか?を模索する日々が続いています。
特に、日本には"行間を読む"という言葉があるように、暗黙の了解で言葉を省略していることが多いですよね。high contextという言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。それに比べ英文などではlow contextといわれており、主語+動詞+目的語+補語(SVOC 第五文型 懐かしいです)をきちんと伝える必要があります。

また、日本語を話す外国人との会話の場合、ついつい曖昧な日本語での会話になってしまうと、大事な部分が伝わっておらず、あとから認識の齟齬が発生することがあります。こういうことが無いように日本特有の行間に書かれている見えない文章を表に引っ張り出して、主語・述語をきちんと伝える努力をしています。おかげさまで日本語がずいぶん上手になった気がします(笑)。

例えば、「海外の人には何度言っても伝わらないです。毎回違う内容の返事が返ってきてしまいます。」など、課題を抱えている人がいるとすれば、「相手に合わせて伝わる表現できちんと伝えていますでしょうか?」「行間に見えない言葉が置き去りにされていませんでしょうか?」「今一度送付したメールや文章を客観的に見てみては。」とアドバイスさせてください。

相手の立場にあった表現を使うことで、よりコミュニケーションが良くなりストレスが解消されると思います。

グローバルビジネス コミュニケーション術①
コミュニケーションをとって、チームの一員に。前列右から3人目が筆者。

グローバル案件の醍醐味

グローバルプロジェクト遂行にあたり、異文化を超えた過酷な調整や苦労が必要な一方で、「このような業務に就かないと絶対に訪れなかった国や地域に行くことができる。」というのもグローバル案件を行う醍醐味の一つです。案外、モチベーションになっています。当然現地に行けば、そこの空気に触れ、そこで生活している方ともコミュニケーションが取れます。
例えば、

  • 世界中を旅するバックパッカーや海外旅行に行きつくした旅行者が最後に訪れるようなタイやベトナムの奥地。
  • 空港を降りて有名観光地や有名ビーチに向かう道とはまるっきり反対側にある工業団地。
  • ジャングルをかき分けた先にある、携帯も繋がらない未開の開拓地。

などなど、なかなか面白いです。

グローバルビジネス コミュニケーション術②
タイのゴールデントライアングル。タイ・ミャンマー・ラオスの国境地帯にて。
ネットマークス現地スタッフと共に。久しぶりにどきどきする場所に行きました。(右:筆者)

もし行きたい国があれば、その国向けのプロジェクトを立案して、お客さまを探して案件獲得するといった裏技もありです。その国のソリューションを他国に展開するといった二枚抜きのようなアイデアも良いと思います。

一つの案件で、韓国・中国・オーストラリア・アメリカ・イギリス・ドイツなど複数カ国に出張したこともありました。同僚は米国からイギリスに渡ったことがありました。これらは貴重な経験で、日本の空港以外の発着便を使うことはなかなかありません。私は、最終的には世界1周して帰ってきたのですが、頑張ったご褒美ですね。

グローバルビジネス コミュニケーション術③
時にはこんなことも。フランクフルトの空港でストライキ発生。
結局その日は飛行機が飛ばず急遽フランクフルト市内で一泊。出張が一日延びました。
グローバルビジネス コミュニケーション術④
おかげさまで、ドイツ文化を堪能できました。

第1回 新規タブで開く のコラムにも書きましたが、最近はコロナ禍によるニューノーマルな活動が定着し、実際に海外現地に出向くことは皆無となっています。中国・東南アジアのスタッフとはWeb会議をしているため、コミュニケーションをとる時間は確保していますし、逆に会話する時間は増えています。ただ、いままでの貯金があるため、現地スタッフとの信頼関係は継続していますが、Web会議では、発言が一方方向になりがちですので、今まで以上に気を付けています。お互いの表情もよくわからないですし。新しいスタッフとのつながりや、新しいお客さまとの関係は、実際に会って会話をしながら築いていく必要があると思っています。

もうしばらくの我慢ですね。

三浦 昌弘(Masahiro Miura)

2002 年株式会社ネットマークス(現ユニアデックス株式会社)入社。サービスプロバイダ事業部にて、通信キャリア向け伝送装置の販売、プロジェクト管理を行う。2008 年国際事業部にて、東南アジアにおけるICT インフラ構築プロジェクト管理を行い、グローバル拠点IT運用アウトソースプロジェクト管理、中国・東南アジア向けPC端末展開案件管理などを行い、現在に至る。

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