不安だらけのフィリピン出張記(第1回)

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2022年06月10日

  • フィリピン

こんにちは。ユニアデックスの橘です。
ユニアデックスは、2022年2月4日に大日本印刷株式会社(以下 DNP)とGlobal Mobility Service株式会社の3社で、フィリピンに物流配送マッチングサービスの合弁会社「3Q DASH TECHNOLOX, INC.(以下 3Q DASH)」を設立しました。
新会社の3Q DASHを支援するため、3月末から4月中旬にかけてフィリピンへ出張しましたので、その出張記を2回にわたり紹介します。

フィリピン政府は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、フィリピン入国に関していくつかの条件を義務付けています。本記事は2022年3月31日時点での情報です。最新情報は在フィリピン日本国大使館のWebサイトをご覧ください。

INDEX

注意!! 72時間前ではなく48時間前の陰性証明書

多くの国では入国に際して、出発前72時間以内の陰性結果証明書の提示を義務付けていますが、フィリピンは出発前48時間以内と短いので注意が必要です。自宅付近で、PCR検査受診日から翌日以内に証明書を受け取れる医療機関を探すのに苦労しました。マニラへのフライトの予約も、医療機関の休診日を考慮して、木曜日出発にしました。

費用は医療機関によって異なりますが、私が受診した医療機関は検査で25,000円、証明書発行に2,500円でした。検査受診と検査証明書を受け取るために、2回医療機関に行かなければなりません。検査証明書は、受診した医療機関が発行するフォーマットではなく、外務省のサイトからダウンロードした「出国前検査証明」に結果を記入してもらいました。

なお、2022年6月1日より、フィリピンへの入国条件が緩和され、ワクチン接種済みの場合、陰性証明書の提示が不要となりました。

不安だらけのフィリピン出張記
[PCR検査の検査証明書、なお、2022年6月10日より、パスポート番号、医療機関の住所、医師名など7項目が削除された]

ワクチン接種証明書はアプリで

所定のワクチンを1回以上接種していれば、フィリピン入国後の自主隔離が免除されます。私の住んでいる自治体では、英文のワクチン接種証明書の発行に時間がかかり、出国までに間に合わなかったので、デジタル庁が提供している「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」を利用しました。ただし、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取るため、NFC Type B機能を搭載していないスマートフォンはこの新型コロナワクチン接種証明書アプリが利用できません。詳細は厚生労働省のWebサイトを参考にしてください。

高額!! 35,000米ドル コロナ補償の海外旅行保険

フィリピン国内滞在中の新型コロナウイルス感染症の治療費用として、最低補償額35,000米ドル海外旅行保険に加入していなければなりません。これは、通常の海外旅行保険の疾病補償額と比較してもかなり高額です。また、保険会社に英文の保険証書を発行してもらわなければなりません。
海外旅行保険のサービスを提供しているいくつかの保険会社に問い合わせましたが、要件を満たす保険証書を発行してくれる保険会社を探すのに苦労しました。そして、東京海上日動の海外旅行保険に加入することにしました。電話で問い合わせたとき、私の質問に対して、担当者の的確な回答に満足したからです。まさに、カスタマーサクセスの重要性を感じました。またフィリピンへの出張の機会があれば、東京海上日動の海外旅行保険を利用したいと思います。
ちなみに、保険料は15日間で15,000円でした。

なお、2022年6月1日より、フィリピンへの入国条件が緩和され、コロナ補償の海外旅行保険の加入は不要となりました。

不安だらけのフィリピン出張記
[「治療・救援費用は無制限」、「COVID-19を含む疾病は100%補償」の文面を盛り込んだ英文保険証書]

間に合うのか?! One Health Pass、BARANGAYって何?

2022年10月18日より、One Health Passの名称が eARRAIVAL CARD に変更になりました。

One Health Passに登録しておくことが、フィリピン入国の際に手続きに必要です。
前述の陰性証明書、ワクチン接種証明書、海外旅行保険証書が準備できると、フィリピンを訪問する外国人向けサイト「One Health Pass」へ登録します。出発3日前から登録できるのですが、陰性証明書をアップロードしなければならないので、実際には陰性証明書の入手後にしか登録できません。
私は出国の前日の夕方から One Health Passへの登録を始めましたが、最初の難関にぶつかりました。最初にいくつかの画面をクリックして進み、TRAVEL DETAILの画面が表示されたのですが、フィリピンの到着情報を入力する項目が表示されません。どうやら社内のネットワークセキュリティーによりブロックされていたようです。

不安だらけのフィリピン出張記
[赤枠で囲まれたフィリピンの到着情報の入力部分が表示されなかった]

ネットワーク環境を変えて、ようやくフィリピンの到着情報の入力画面が表示されるようになり、安心したのもつかの間、第二の試練が...
ONE HEALTH PASS REGISTRATION PLATFORM画面のRESIDENCE DETAILSに滞在先情報を登録します。私は、マニラの南東、マカティ(Makati)市内のホテルに滞在する予定でしたので、Name of Hotel欄で滞在先のホテル名を入力し、Province欄で"NCR, FOURTH DISTRICT"を、Municipality/Cityで"CITY OF MAKATI"を選択しました。しかし、Barangay(バランガイ)という欄があり、なんのことだかわかりませんでした。どうも、自治体やコミュニティーのようで、フィリピンに居住している人ならわかるのでしょうが、私にはなじみのない言葉です。3Q DASH支援で先行して現地入りしていたDNPの出張者に、滞在先のホテルがどのBarangayに属しているのか、調べてもらいました。

不安だらけのフィリピン出張記
[Barangayという項目があり、MAKATI市にあるBarangayのリストから選択するようになっている]

なんとか登録を完了させ、緑色でYOU ARE REGISTERED! が表示されたころには、夜も更けていました。

不安だらけのフィリピン出張記
[ONE HEALTH PASSへの入力が完了すると、YOU ARE REGISTERED! と二次元バーコードが表示される]

この画面のスクリーンショットをスマートフォンに保存しておくと、ネットワークに接続できない場合にも表示できるので便利です。

はたしてチェックインできるのか!?

空港へは早めに行くことをおすすめします。成田国際空港では、日本航空(JAL)のマニラ行きのチェックインカウンターの手前で、One Health Passや陰性証明書、ワクチン接種証明書、海外旅行保険など、フィリピン政府が渡航者に義務付けている条件を事前にチェックされました。そのため、チェックインまでにかなり時間がかかりました。
搭乗者の中には、One Health Passを登録していない人もいましたので、登録のお手伝いをしました。

なんと"マスク認証"登場

成田空港の出入国審査の顔認証ゲートが変わっていました。マスクをしたまま、顔認証できるようになりました。これはすごい!! 残念ながら撮影禁止区域だったため、写真はありません。

機内はガラガラ

マニラ行きのフライトは空席が目立ちました。1列の座席に乗客が一人程度の搭乗率です。機内サービスの品質は、コロナ渦前と変わりませんでした。エンターテインメントで提供されているビデオも充実しているのですが、残念なことにゲームの種類が減っていました。
なんとか、マニラ行きのフライトには搭乗できましたが、はたして、フィリピンに入国できるのか...

次回に続く

橘 伸俊(Nobutoshi Tachibana)

2001年に住友電工(株)より(株)ネットマークス(現ユニアデックス株式会社)に転籍。技術サポートセンターで新規取り扱い製品の評価検証を担当後、マネージメントサービスの事業立ち上げに従事。その後、技術部門、マーケティング部門、国際ビジネス部門、クラウドサービス部門などに所属。2019年、10年ぶりに国際ビジネス部門に戻り現在に至る。

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