Microsoft Lync導入事例ユニチカ株式会社様

2015年04月16日

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  • コラボレーション

社内の電話システムをMicrosoft Lync®で再構築
コミュニケーション活性化の基盤を確立

フィルムや樹脂、不織布などの高分子事業、ガラス繊維などの機能材事業、祖業である繊維事業を手掛けるユニチカは、成長分野の積極的な展開をいっそう進めるべく、グローバル拠点を含む全社的なコミュニケーションの活性化を図っている。さまざまなコミュニケーションツールの連携を高めると同時に、通話コストや設備維持コストの削減という課題に対して、同社は電話システムをMicrosoft Lyncで再構築することを決断。
段階的な取り組みを経て、確かな効果を実現している。

  • ユニチカ株式会社
    情報システム部
    部長
    近藤 寿和氏
  • ユニチカ株式会社
    情報システム部
    企画・管理グループ
    マネージャー
    江角 博規氏
  • Lync推進
    プロジェクト
    マネージャー
    村上 康治氏
  • Lync推進
    プロジェクト
    リーダー(音声)
    谷口 実氏
  • Lync推進
    プロジェクト
    リーダー(会議)
    床井 規秀氏

導入前

  • 複数の拠点で電話システム(PBX)の更改時期となり、維持費や運用コストの削減が必要となった。
  • 導入済みのビデオ会議システムの利用率向上を含め、社内コミュニケーションの活性化が課題となっていた。
  • 出張の回数が多く、交通費の削減も課題だった。

導入後

  • Microsoft Lyncの電話機能を利用し、電話システムの設備および通話にかかるコストを大きく削減。
  • ビデオ会議とWeb会議の連携をはじめ、各ツールの連携と活用が促進され、社内コミュニケーションが活発化。
  • オンラインでの会議開催が増え、出張回数が減り、コスト削減。

システムの特徴

  • 東京本社、宇治事業所の電話システムをMicrosoft Lync中心に再構築
  • PBXの撤廃(東京)、規模縮小(宇治)による維持コストの大幅削減
  • ポリコム社製ビデオ会議システムとLync のWeb会議との連携を強化
  • 海外拠点ともLyncで通話し、国内を含めた通話コストを大幅に削減
  • 大阪本社のPBXを撤廃し、東京本社と同様の環境に構築(2016年予定)

経緯

複数拠点の電話システム更改と東京本社移転を契機に
コミュニケーション基盤のICT化を大胆に推進

ユニチカは、大阪本社、東京本社、さらに宇治、岡崎事業所の各拠点でほぼ同時期に電話設備(PBX)の更改が必要となり、リプレース内容の検討を2011年に始めた。(内線)通話/設備コストや出張費の削減、導入済みだったポリコム社製ビデオ会議システムの利用率向上など複数の課題があり、これらを網羅的に解決する方策として浮上したのがMicrosoft Lync(以下Lync)の電話機能を活用した新たな統合コミュニケーション基盤の構築だった。Lyncを中核とすることで、Web会議とビデオ会議の連携を強化して活用を促す狙いもあったという。
「社内コミュニケーションの活性化という経営陣の意向を踏まえ、2012年からLyncを導入していたので、下地はあったと言えます。音声通話もすべてIPネットワークに統合するため、基幹ネットワークも今回の構築を機に強化しています。2014年の東京本社も移転するので、思い切ってICT化を進めようという会社方針もありました。」と近藤氏は話す。

プロセス

段階的な導入プロセスで社内へ浸透を図る
長期にわたるプロジェクトをユニアデックスがトータル支援

同社では2012年8月に大阪、東京、宇治、岡崎の4拠点でLync 2010を導入。2013年8月からLync 2013の運用を始め、同時にグループ会社のユニチカトレーディングでは縮小化したPBXと併用する形でLyncの電話機能を使いコスト削減に取り組んできた。これらの実績を踏まえて2014年10月の東京本社移転ではPBXを撤廃しており、電話機能はLyncのみで実現している。ユニアデックスはLyncの導入とシステム構築、導入後の運用支援まで、長期にわたるプロジェクトにトータルに対応し続けている。
「最初にLyncを導入した時は電話機能は意識せず、インスタントメッセージやWeb会議の利用からスタートしています。ステップを踏んで活用を進めることで、社内の理解と認知度を高め、ハードルを下げてきました。電話機能の利用では、あえて電話機タイプ(ハードフォン)の端末を用意して違和感を抑える工夫もしましたね。」(江角氏)
2015年3月に再構築した宇治事業所の電話システムは、規模を縮小したPBXと、Lyncの電話機能のハイブリッド構成で、コスト削減とコミュニケーション基盤の強化を両立。Lyncに対応するIP電話Polycom® VVX® 500も導入して、より使いやすい環境を実現した。2016年には大阪本社の電話システムを東京本社と同様のPBXレスにすることを予定している。

効果・今後

通話コストは2割以上削減
コミュニケーションの活性化も期待以上の成果

新しい統合コミュニケーション基盤になり、通話料は2割以上の削減効果が確認されている。海外拠点との通話もLyncで行うようになり、グローバルなコミュニケーションにおける通話コストの削減効果も大きいとのこと。ポリコム社製ビデオ会議システムとLync環境を相互にビデオ接続することでコミュニケーションがスムーズになり、Web会議の実施回数も増えるなど期待した効果が表れている。
「通話料は、使い方次第でさらに下げられるでしょう。Web会議は、製造部門と販売部門のコミュニケーション活性化にも貢献しており、定例の生産会議以外でも随時打ち合わせして対応力が高まっています。LyncパソコンにUSB接続するだけで360度のパノラマビュー映像を簡単に送信できる Polycom® CX5100を使うことで、当初Web会議にあまり乗り気でなかった部署も積極的に会議を行うなど、社内のあちこちで効果が出ていると実感します。経営陣からも非常に良い評価を得ており、今後もさらに効果を高められるようにしていきたいですね。」(近藤氏)

お客さまの評価

成功したのは優れた提案力と高い技術力のおかげ

「『電話機能をすべてLyncで構築する』という当社の強い意志を理解いただいて、的確でわかりやすいご提案をいくつもいただきました。そのご提案を実現するしっかりした技術もお持ちで、SEの方も本当に優秀でした。」(近藤氏)
「イントラネットから外線発信する仕組みは、少し試行錯誤が必要でした。ユニアデックスはマイクロソフト社からもお墨付きのある高い技術力を発揮して、期待どおりの成果を上げてくれました。」(江角氏)

関係各所を取りまとめるマネジメント力を評価

「ビデオ会議システムとの連携や、携帯電話との通話連携(FMC)をはじめ、複合的な面でコストダウンを実現したところもあります。関係するベ ンダー間の調整をスムーズに進めるユニアデックスのマネジメント力には本当に助けられました。今回のプロジェクトは2年以上に及びますが、こちらの要望に対するユニアデックスのご提案を1つひとつ積み上げてきた結果です。」(村上氏)

求められる音声通話の品質維持に尽力

「電話システムのIP 化は、ネットワーク、回線、ベンダー、ハードウエアなどさまざまな要因が絡むので、電話業者に任せる従来のやり方とはかな り異なります。音声の品質も相応に求められますので、ユニアデックスと一緒にチューニングして、要件を満たせたのは良かったですね。」(谷口氏)
「声の高さ(トーン)でノイズ(エコー)キャンセルのかかり方が変わり、話す人の声質で聞きやすさが全然違ってしまう現象が起こりましたが、複数 のデバイスに備わっているノイズ(エコー)キャンセルの仕組みをどこでオフにするかといった試行錯誤をユニアデックスと一緒に行って、問題なく使えるようにできました。」(床井氏)

2015年04月取材

Profile

本社所在地
【大阪】大阪市中央区久太郎町4-1-3 大阪センタービル
【東京】東京都中央区日本橋本石町4-6-7 日本橋日銀通りビル
設立
1889年(明治22年)6月19日
従業員数
4,571名(連結、2014年9月現在)
事業内容
  • 高分子事業/フィルム(ナイロン・ポリエステル)、樹脂(ナイロン・ポリエステル・ポリアリレート)、不織布(ポリエステルスパンボンド・綿スパンレース)、生分解素材
  • 機能材事業/機能材(ガラス繊維、ICクロス、ガラスビーズ、活性炭繊維、金属繊維)
  • 繊維事業/ポリエステル長繊維・短繊維、ビニロン繊維
  • 記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
  • 自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。