テレワークかオフィス回帰か調べてみた

  • テレワーク
  • ハイブリッドワーク
  • 2021.09.06
  • 松尾

IT業界で働く端くれとして、コロナが落ち着いたあかつきにはテレワークしている人は引き続きテレワークをし続けるのか、それともオフィス回帰という流れになるのか非常に気になっています。

今回は、デルタ株が猛威を振るいつつもワクチン接種が比較的進んでいるアメリカの事例を調べることで、今後の動向を探ってみようと思います。

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「アメリカと日本は違うよ」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、テレワークかオフィス回帰かという議論は盛んにされていますし、多くの経営者はオフィスに戻ってほしいと考えている一方で従業員の多くはテレワークを継続したいと考えているといったことや、若者は比較的オフィスに戻りたい傾向が他の世代と比べて大きいことなど、アメリカでも日本でも同じようなことが言われています。役員がオフィスへ出社すると管理職もつられて出社するというのも同じようです。

はじめは今回の調査で正解を探すつもりでいましたが、今はどの企業もトライアル&エラーを繰り返しているというところで、もしかすると数年後に答えが見えてくるのかなとも思っています。今年の9月からオフィスを再開しようと考えていたアメリカ企業の多くも、デルタ株の影響で10月や来年の1月に再開時期をずらすなど、現在は右往左往しているという状況です。

まだオフィスを再開できていない企業も多い状況ですが、各社コロナ後の方針を打ち出し始めています。そのような企業の中でオフィス回帰をするのか、テレワークを継続するのかを見ていきたいと思います。各社の方針を見ていくと、大きくハイブリッドワーク(オフィスとテレワークを混在)を適用しようとする企業と、業務的に可能であれば完全テレワーク(今後も週5日テレワーク)を許可するという企業に分かれます。それぞれ以下のような企業となっています。

それではこれらの企業はなぜこのような決断をとったのか、経営者の発言や一般的に言われている理由をまとめてみました。

コロナ前は、アメリカでもテレワークはよいモデルではないと考えられており、実際にオフィスに従業員が集まっている会社のほうが成長しているようにも見えていました。しかし、上記の動機を見ると表現の仕方の問題もありますが、オフィス回帰の動機は比較的後ろ向きな理由が多いのかなという気もします。

そんな中、過去10年間このオフィス回帰志向の人が抱える課題と対峙してきた会社があります。それはウクライナで誕生したGitLabです。2014年の創業時から従業員が1,300名規模になった現在まで、ずっとオフィスがない状態で成長してきました。今でこそ本社はサンフランシスコとされていますが、アメリカに進出した当時は、専門家からはアメリカ人はテレワークをしないからオフィスを借りるようにと言われていたそうです。しかし、ふたを開けてみるとアメリカの従業員もすぐに他の地域の従業員と同様にテレワークに適応できたとの事です。

GitLabではテレワークを成功させるためには文書の充実が欠かせないとして、実に1万ページにもおよぶハンドブックが日々更新されており、基本的にはそこを見れば全ての必要なことが書かれているという状況になっています。

新入社員向けにはBuddy制度が取り入れられており、全ての新入社員にはBuddyとなる社員がアサインされます。Buddy用のハンドブックも用意されており、Buddyが何をしなければいけないかが細かく規定されています。例えば、チームへの紹介のためのWeb会議のセットアップや使えるハンドブックのページを教えたり、Slack上でのコミュニケーションを促したり、既存チームメンバーに新メンバーとのグループ会議を勧めたりといったことがBuddyの仕事となっています。

また、自然発生的なイノベーションを作り出すために、フォーマルにフォーマルではない会話ができる環境を作り出そうとさまざまな工夫をしています。例えば、どんなテーマでも話すことができるSocial Callを定期開催したり、一週間のうち数時間は普段関わり合いがない人とのコーヒーチャットを行うことを推奨していたりします。その他にも、一芸コンテストを開催したり、なんでも質問会を開催したり、バーチャルお食事会を開催したりさまざまな取り組みを行っています。また、同僚に直接会うために150ドルまでの交通費を支給するということも行っています。

完全オフィス型、ハイブリッドワーク型、完全テレワーク型のどれが正解であるかは今後5年から10年がたたないと恐らくわからないと思います。ただ、GitLabのような完全テレワーク型の企業が今度どんどんと成功していけば会社の概念が大きく変わるきっかけになる可能性もあり、その中で必要なテクノロジーとは何かを今後も考え続けていこうと思います。

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