シニア社会に必要な情報リテラシーとは?(シニア社会学会社会情報研究会)【未来飛考地図】
- ライフスタイル
2019年11月18日
- 高齢社会
デジタル化の波はシニア世代にも押し寄せており、60歳代以上におけるスマートフォンやSNSの利用率は増加しています。これまでシニアの情報リテラシーについては「使いこなせるようになる」ことを目標とした操作リテラシーが優先されてきました。
しかし、昨今のデータエコノミーやフェイクニュース、個人情報保護の問題など私たちがICTを利用するうえで知っておくべきリスクが顕在化し、かつ速いスピードで変化しています。
未来研の八巻研究員が事務局をつとめる一般社団法人シニア社会学会社会情報研究会は、デジタル社会をめぐる最新のトピックを取り上げ、月一回の研究会を開催しています。10・11月は、「フェイクニュース」「中国のデジタル化とデータエコノミー」「プラットフォーマーによるパーソナルデータの収集・利用に対するユーザー側の意識」というテーマについて、関連する論文や書籍のレビューとディスカッションを行いました。
デジタル化された私たちの暮らしは、「欲しいモノや情報がすぐに手に入る」利便性という大きなメリットを享受しています。その半面、真偽があやふやな情報に振り回されたり、個人の嗜好や行動に関するデータが不透明な形で利用されたりすることへの不安感や嫌悪感があることも事実です。
シニア世代の場合、これらの現象に対する認知や理解(=リテラシー)が他の世代よりも低いと予想され、それゆえに発生する漠然としたデジタル社会への不安感からICTの利用を敬遠してしまう...というサイクルが想定されます。
本研究会では「デジタル社会のメリットとリスクを正確に理解したうえでICTを使いこなす」という新しいシニア像を描き、そのために必要な情報リテラシーとは何か、毎回活発な議論で盛り上がっています。

一般社団法人シニア社会学会では、機関誌「エイジレスフォーラム」を年一回発行し研究成果を公表しています。シニアとICTのかかわりに関する八巻研究員の過去の研究報告(共同研究)も収録されています。ご興味のある方は、シニア社会学会事務局までお問い合わせください。
森やす子・八巻睦子(2017)「ICTを活用した高齢者の社会生活支援に関する調査報告」『エイジレスフォーラム』第15号59-64

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