新型コロナウイルスの影響で、夫婦双方が在宅テレワークに...という方も現れています。加えて学校の一斉休校という緊急事態も重なり、家庭の中が混乱気味という方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、「テレワークと家族」のあるあるを取り上げてみます。
前回好評につき、未来研以外のユニアデックス社員や社外の方からいただいた「あるある」もご紹介します!
共働きとテレワーク
~夫婦のテレワークは、ベストポジション争奪戦!
『夫とリビングのテーブルが取り合いになるんですよね。で、両方に電話会議が入ると、片方がリビングのテーブルから追い出されるからより険悪に...。どちらの電話会議の方が優先順位が高いか、争いになります。』
『もともと私は月に数回テレワークをしていたのですが、新型コロナウイルス感染防止のため夫の職場もテレワーク積極推進になりました。とはいえ、一番テレワークしやすいリビングはすでに私に占有権(?)が。しかも今は子どもも家にいます。夫は遠慮がちで、「僕は寝室で仕事するからいいよ...(寝室テーブルないし、Wifiつながりにくいけど大丈夫!?)」「午前中は会社行って、お昼食べてきてから家で仕事する(あなたの分のお昼までは用意できない、ごめん!)」と。何かと申し訳ないです』
自宅でテレワークをするときに整えたい3要素は「IT(PC・通信)」「備品(机・椅子)」「外環境(空調・照明・湿度など)」です。ただでさえ狭い日本の住居、しかも書斎がない家庭が多いなか、この3要素がばっちりそろうベストポジション、意外と少ないんですよね。
パパがテレワークでママは出勤、という方からはこんなエピソードも。
『共働きの妻に朝テレワークすることを伝えると、
「じゃ缶ゴミ出しておいて」
「お風呂掃除しといて」
「午後晴れるから洗濯物 外に移しておいて」
「保育園迎えにいけるよね」
家にいるんだから休憩がてら出来るでしょ的なご要望を複数頂くことが。
昼過ぎになると「お米炊くの忘れたから研いでセットしておいて」
といった追加要件も。
片鱗に過ぎないものの、普段の家事の有り難みを感じます。』
テレワークをきっかけに、仕事と家事の両立の大変さ、お互いにサポートしあうことの大切さに気付くことができると素敵ですね。
子どもがいる環境でのテレワーク
~集中タイム/休憩タイムのメリハリを
いま悩まれている方が多いのは「子どもが家にいると仕事が進まない!」という現実ではないでしょうか。
『子どもと自分のざっくりとしたタイムテーブルを書き出して壁に貼ってます。午前中はママがPCで資料作成、子どもは宿題とピアノの練習。午後はママにWeb会議があるので、その時間はイヤホン+DVDで静かにしていてもらう。子どもも夕方近くになると飽きてくるのか「かまってほしいモード」になります。そういう時間帯は、やむを得ずメールの簡単な返信や単純作業中心にして子どもと話をしながら仕事を進めることもあります。』
子どもの年齢や自宅の環境、仕事の内容によってさまざまなケースがありますが、タイムテーブルを作って自分が集中して作業する時間帯と、宿題など子どもが集中する時間帯を合わせるのはいいアイデアですね。
子どもが相手をしてほしそうなときは休憩時間にあてるのがベストでしょうが、「そうすると休憩ばかりになる!」という声も聞こえてきそうです。
今回の一斉休校のような緊急事態では、完全に子どもと離れた状態で仕事をすることは現実的に難しい面があります。「仕事の成果物が評価対象なので働き方のプロセスはどうあっても構わない」という考え方の職場もありますが、そもそも評価指標を明確に定める時間がないままテレワークを始める状況になってしまった...という職場も多いのではないでしょうか。労務管理上の課題もあり「こうした働き方がベスト」と現状では一概に言いにくくなっています。
未来研でも、継続して追いかけていきたい研究テーマです。
子どもがいる環境が、逆に仕事の潤滑油になったというパパの意見もありました。
『子供が熱を出したため保育園を休ませて急遽テレワーク利用。
午前中は社内打合せに、午後はお客様との打合せにwebで参加する。
当然子供は興味津々で会議にジョインしようと時折顔を出す。
親の私は「お仕事だからちょっと待ってて」「すみません、子供が」の繰り返し。
一見邪魔されているように見えて、親の一面や温かみが暗に伝わることもあるようで、
普段厳しいお客様もなんだか優しい微笑みに優しい言葉、
その後も仕事以外の会話が出るようになり、距離が縮まった感じ。
若干複雑ですが、こんな副次効果もあるのかもしれません。』
ミーティング相手が子どもと家でテレワーク中、というシーンもこれから増えていきそうです。
子どもがひょっこり顔を出しても、大人の余裕をもって大らかにビジネスを進めたいですね!
お昼ご飯、それぞれの工夫
~昼休憩の時間じゃ準備が間に合わない!
給食の無い夏休みや日々のお弁当作り...子どものお昼ご飯は、働く親にとって永遠の課題ともいえます。
とくにテレワークの時は、自分一人だと簡単に済ませられるけれど子どもが一緒だとそういうわけには...という意見が。
『ランチを朝食時など事前に用意しておいて、12時きっかりに食べられるようにしておかないと仕事が詰まった時にお昼を用意する時間がなくなることがあります。カップラーメンやレトルトでもいいけど、せっかく家にいるから手作り...と思うと自爆することがあります』
『昼休憩は一時間。この時間で作って、食べて、洗い物して...って結構厳しい。けっきょく朝に昼食の仕込みをすることになるので、お弁当の用意に追われる普段の朝とあまり変わらない』
『コンビニに一緒に行ったこともありますが、家からだと少し遠いんですよね。しかも子どもが「何にしようかな~」と長いこと迷ったうえに「お菓子も欲しい!」とか言い出すので、時間が気になりちょっと焦りました。』
『休校になって給食がないのはつらい!ですが、学校に行けずがっかりしている子どもの姿を見て、少しでも気分転換になればと給食のメニューをランチの参考にすることにしました。カレーが給食のはずだった日はカレー、スパゲッティならスパゲッティ。もちろん、給食のように完璧な栄養バランスとはいかずレトルトがメインですが(苦笑)。毎日のメニューに悩まず楽でもあります。』
お昼の休憩の範囲ではあまり手をかける時間もなく、コンビニや外食店が自宅の近くにないというケースもあります。WEBで時短ランチのレシピを調べたり、宅配サービスを組み合わせるなどの工夫をしている方もいました。
前回の「テレワークあるある」で、「自宅」という私的空間に「仕事」という公の世界やルールが入り込むことがテレワークの特徴だと書きました。
家族が一緒の時のテレワークは、まさにこの公私の境界が最も曖昧になりがちで、皆さんいろいろと対策を工夫されているな...と、「あるある」を読みながら感じました。
- ※「テレワークあるある6」でも、テレワークと家族のかかわりについてケーススタディー方式でご紹介しています。あわせてご覧ください。
「テレワークあるある」について
ユニアデックスが豊富に有するテレワークのノウハウ・経験をもとに、おもに在宅のテレワーク中に起こりがちな「あるある」をコラムにしました。
2020年03月09日公開
(2020年07月16日更新)